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ADHDと依存症

 依存症は、ベースに発達障害があることが分かってきています。ADHDの特徴を持っている人は、モノアミンの一つ、ドーパミンが少なく、それを活性化する刺激を、自らに与えようとするかのようです。 無意識のうちに、行動し続けることや、何かに依存することで、脳内報酬系の活性が高まるのです。ですから、やめようと思っても、その刺激から得られる充足感から、やめられなくなってしまい、依存症という状態に陥ってしまいま...

虐待と脳

 人生の早期に、恐怖や苦痛を与えられる体験が、脳の成長、機能に様々な影響を及ぼすことが解ってきています。幼少期に、親からどう育てられたかによって、一生引きずるトラウマになるのです。 不適切な養育、関わり方は、マルトリートメントと呼ばれています。事件化するのは義理の父が多いように感じますが、そこまで至らないマルトリートメントは、実母が最も多いと言われています。実母と言えども、子供と相性が合わないこと...

反応性愛着障害

 反応性愛着障害は、不適切な子どもの環境によって生じます。心理的虐待や無視、身体的な虐待やネグレクトです。子どもは、泣くことによって身体的欲求を満たしてもらいますが、いつも無視され放置されること、また、繰り返し故意に身体を傷つけられること、充分な栄養をもらえないこと、などが長期にわたる子供が、人と接する際に目を合わせない、抱かれても視線を逸らす、近づいてきたかと思うと逃げていくといった不安定な行動...

許せない人を許すために

 人を許すのは、容易ではありません。「許してあげなさいよ」という隣人も、あなたの立ち位置に立てば、許せないと感じることでしょう。 その「加害者」を許せないと感じているとき、人は、同時に自分自身も許していません。あの出来事を回避できなかった、その能力がなかった、あの人があんな人だとは気付かなかった、世間知らずだった。まるで、人生という白い紙に落ちた大きな黒いシミのように、忌まわしいものだと感じていま...

ストレスと脳障害

 ストレスにさらされていると、人は喜びを感じられません。普段の思慮深さを失い、パニックになって、衝動的に行動してしまう……といったことも起こります。 強いストレスを受けると、情動、本能をつかさどる扁桃体が過剰に活動し、冷静な認知と判断をつかさどる前頭前野が機能しません。生き延びるために、とっさに闘争や逃走をするためのシステムです。 日常の人間関係のストレスでは、闘争も逃走もできません。そして、ストレ...

統合失調症 周囲が気付く症状

 統合失調症は、脳が様々な情報を統合し、処理することが難しくなる病気です。そのため、本人には病識がなく、周囲が気付くことが多いものです。 とはいえ、周囲が症状について詳しくなければ、その奇妙な言動は理解しがたく、対応に悩まされることとなってしまいます。周囲が本人に代わって病識を持ち、治療につなげることがたいせつだといわれています。...

被毒妄想-根拠なき恐怖

 被毒妄想は、被害妄想の中の一つです。出された自分の食べ物に毒が入っているのではないか、という強い思い込みに囚われ、家族と食卓を囲めなくなります。一人でこっそり、スーパーで買い求めた食品を食べるようになります。 家族が作った手料理に、毒が盛られていると考えているにもかからわず、家族やパートナーが毒を盛ったと疑っているわけではありません。どこの誰が、どのような理由から、どんな種類の毒をどういう手段で...

統合失調症の知覚障害

 知覚とは、感覚器官を通して、外界を捉える働きです。統合失調症では、この知覚にも異常をきたします。 嗅覚の異常では、幻嗅が生じます。実際には何の匂いもしないのに、妙な匂いがすると感じます。被害妄想が基底にありますから、この部屋の空気はおかしい、毒を撒かれているという発想になります。被害妄想と幻嗅は、互いに強化し合っているのです。 また、味覚にも異常を生じます。変な味がするという感覚異常が、食べ物に...

虐待と脳

 成長期に虐待を受けた影響は、その後の人格形成に様々な問題をもたらします。ことばによる暴力、侮辱や非難、貶め、脅し、卑しめる、嘲笑、など等。こうした暴言を連日浴び続け、加えて、疎外されるなど、救いの手がどこからも差し伸べられないような場合、子供にとって生きているこの日常が地獄のように辛いものとなります。 そうした子供時代を過ごした人たちの脳を調べてみると、聴覚野を構成している領域に傷があることがわ...

転換性障害

 不安は身体に現れます。転換性障害は、身体症状が主体です。  転換性障害の症状。1.随意運動障害 立てない。歩けない。声が出ない。ことばがうまく出ない。筋力の低下。不随意運動(チックのような運動)2.感覚障害 知覚過敏、知覚異常。 転換症状は主として随意運動障害、あるいは感覚障害として現れます。身体に何らかの病変を伴わないことが特徴です。 精神的な葛藤を、身体が代わって表現表現しているともいえます。立...

心的外傷後ストレス障害

 心的外傷後ストレス障害は、恐怖体験がもたらす脳の機能障害だと考えられています。恐怖を伴う強い精神的衝撃が原因で、その後も著しい苦痛や、生活機能の障害が続くストレス障害なのです。生命や身体の危機に遭遇した場合や、日常の中で虐待、恫喝など、恐怖感によって精神機能が混乱をきたすような原因によって生じます。 強い恐怖や、無力感、精神的不安定による不安、不眠などの過覚醒症状、原因に関連する人物や出来事を回...

恐怖症とパニック

 特定の人物や状況に対して、どんどん恐怖心がエスカレートしてしまう恐怖症。なりやすい人には、一定の傾向があるようです。神経質な人、変化を恐れる人、まじめで責任感の強い人、他人の評価を気にする人、内向的な人。 多くの人たちが恐怖症で苦しんでいます。珍しい症状ではありません。恐怖を引き起こす人物や場所、状況から逃れようとすることによって、平安を得ようとします。社会生活を犠牲にしてしまうこともありがちで...

恐怖

 他者から恐喝、脅迫をされるなど、身の危険を覚える事態に遭遇した時、恐怖のあまりパニック状態を招くことがあります。 逃げたい、でも、逃げ場所はない。誰も代わって戦ってはくれない。逃げてはいけない。ここで戦わなければいけない、など等、思考が脳裏を回ります。 恐怖感を抱けば、さらに不穏な思考が誘発され、そしてこの怖れが、さらに恐怖感を増長させてしまいます。こうなれば、もはや相手は人間ではありません。戦...

脳震盪-スポーツに伴う危険

11月8日、フィギュアスケートのGPシリーズ第3戦、中国大会。日本期待の羽生結弦選手と、中国の選手が、フリー演技前の練習中に正面衝突し、羽生選手はリンクに倒れたまま、暫く起き上がれません。時間にすれば2分ほどだったようですが、ライブでテレビ中継されたその様子に、観ている人々は凍り付きました。二選手がリンクに倒れたまま動けずにいるのに、メディカルスタッフが直ちに駆けつけず、放置されたままで、他の選手がそ...

過換気症候群

不安や緊張にさらされたとき、強い精神的ストレスを感じた時などに、呼吸が急に早くなり、動機や頻脈も現れて、心臓病ではないかと、救急車を呼ぶ人もいます。発作自体は、30分から60分程度で自然に収まります。救急車が病院につくころには、収まっていることが多いものです。 呼吸は、脳にある呼吸中枢からの指令で、調節されています。この呼吸中枢が、過度の緊張やストレスで刺激されると、脳が呼吸が不足しているように勘違い...