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前頭側頭型認知症

 比較的若いうちに発症し、それ故に他の精神障害と間違われやすい前頭側頭型認知症。他の認知症に比べ、人格の変化が顕著です。 些細なことに執着して、そればかりにこだわり続ける、同じ迷惑行為を繰り返す、などの一線を越えた異常な行動が、初期から現れます。 反社会的な行為で警察沙汰になっても、あまり深刻には受け止めません。心理的ダメージを受けることなく、しばらくすると、また同じ行為を続けます。 初期には、周...

恐怖症

 恐怖が形成には、脳の扁桃体が関わっています。扁桃体は、危機管理を担っています。分別の前頭葉が判断を下すより早く、瞬時に危険か安全かの判断をするのです。 扁桃体が安全と判断すれば、身体はくつろぎ、充足感が生まれます。危険と判断すれば、交感神経が激しく緊張し、不測の事態に備えます。身体には、心拍数、呼吸数の増加、血圧上昇など、不測の事態に必要な変化が起こります。恐怖は、生存のために備わった感情なので...

暴走老人

 怒りの感情は、その人の権利や安全が脅かされたときに生じるものです。自分を守ろうとして生じるものですから、恐怖心を伴っています。瞬時に心拍数や血圧が上昇し、筋肉を緊張させ、戦闘に備えます。 この状態で相手を理解し、許し、なされるがままに被害を受け入れるのは難しいといえます。自分を守らねばならないのですから、寛容になどなれません。 怒りは防衛感情ですから、被害者意識が強い人ほど怒りは強くなります。自...

心的外傷を起こす脳

 心的外傷後ストレス障害に陥り、一向に回復しない人の脳では、前部帯状回を含む前頭皮質が機能不全に陥っています。そのため、扁桃体の活性を制御できず、恐怖の条件付けが起き、消去できません。幼少期からのストレスによって前部帯状回や海馬の体積の減少し、機能不全を起こしやすい脳になっていると考えられています。 感情の記憶は、扁桃体が中心的な役割をになっています。海馬に長期記憶として登録され、前頭前野が、その...

心の傷害と緊急避難

 パワハラや嫌がらせといった攻撃に対する反応は、猛獣に遭遇した時同様、逃走か闘争です。草食獣は、肉食獣の気配を察知すると、猛スピードで逃れようとします。 ところが、平穏時の人間関係では、これができません。留まり、攻撃を受け続ける、といった日常がありがちです。 危機的ストレス「惨事ストレス」を受け続けると、心身に深刻なダメージを受けます。 精神面では、尋常じゃない意識状態(毎日続く嫌がらせに、これは...

妄想と脳

 一般的に、妄想は「被害妄想」がほとんどです。「自分の料理にだけ、毒が入っている。」「周囲の人が、攻撃しようとしている」「道であった人が、ひそひそ話をしている。自分の悪口を言われている。」といった、根拠のない思い込みを修正できません。怖くて恐ろしく、自分の身の安全が脅かされる、そういう精神世界に住んでいるのです。 これは、危険を素早く察知する扁桃体の働きを、妥当性を吟味する前頭葉が制御できなくなっ...

恐怖に暴走する脳

 ある日突然、交流のない近隣の住人から得体のしれない嫌がらせを受ける。しかも、来る日も来る日も繰り返され、次第にエスカレートする。このような、いやがうえにも強烈なストレスを感じるとき、脳内では何が起きているのでしょうか。 最初に起きるのは、視床下部、下垂体、副腎皮質系の反応です。副腎皮質から、副腎皮質ホルモンが放出します。負傷などの非常事態に備えるのです。同時に、交感神経の興奮が起きます。闘争か逃...

TSD 急性ストレス障害

 心的外傷体験を思い出すのは恐ろしいので、思い出させる場所や人を避けようとします。趣味や仕事に没頭して、なるべく気を紛らわせるように努力します。 一方で、常に警戒している状態(過覚醒)になっています。不穏な動きがないか、加害者の動向を常にうかがっています。不安が払拭できず、神経は過敏で、加害者から自分の気配を消すように、息をひそめて生活しています。リラックスできず、心も体も疲れ切っています。...

急性ストレス障害

 思いもかけない突然の恐怖を伴う出来事を体験すると、心身ともに、様々な反応が起きます。突発的な事件が起きた直後、それに耐えた体に起きる症状には、次のようなものがあります。●毎日続く頭痛●胃の痛み 食欲不振 吐き気 味覚障害(食べ物の味が解らない 美味しくない)下痢●動悸 不眠 ●数日にわたる微熱●手の震え●眩暈(何時間も続く 繰り返す)●疲労 倦怠感 眠気...

フリーズする人

 対人トラブルに遭遇した時、勝気な人は闘争を選びます。相手に抗議し、対決し、何らかの結論を得ようとします。敵わないと見て取った人は、さっと距離を開けて、逃走を図ります。そのどちらをも選べない人が、フリーズしてしまうのです。 抗議する勇気はないけれど、引き下がるのは悔しい、間違っているのは相手だという正義感、気の強さから、戦う力もないのに戦場に留まってしまうのです。この人の過去には、すぐに逃げ出さな...

妄想性障害の成り立ち

 妄想性パーソナリティ障害の人は、他者を信用できません。いつも、他者が自分を欺こうとしているのではないかと考え、身構えています。不安感や恐怖心が暴走している状態といえます。 脳の機能状態から考えると、恐怖を感じる偏桃体などの機能が亢進し、冷静な判断力をつかさどる前頭葉の制御が及ばなくなっている状態です。 心理面から考えると、暗闇の中を一人で手探りで歩いている状態に似ています。不安な暗闇も、同行する...

ADHDと依存症

 依存症は、ベースに発達障害があることが分かってきています。ADHDの特徴を持っている人は、モノアミンの一つ、ドーパミンが少なく、それを活性化する刺激を、自らに与えようとするかのようです。 無意識のうちに、行動し続けることや、何かに依存することで、脳内報酬系の活性が高まるのです。ですから、やめようと思っても、その刺激から得られる充足感から、やめられなくなってしまい、依存症という状態に陥ってしまいま...

虐待と脳

 人生の早期に、恐怖や苦痛を与えられる体験が、脳の成長、機能に様々な影響を及ぼすことが解ってきています。幼少期に、親からどう育てられたかによって、一生引きずるトラウマになるのです。 不適切な養育、関わり方は、マルトリートメントと呼ばれています。事件化するのは義理の父が多いように感じますが、そこまで至らないマルトリートメントは、実母が最も多いと言われています。実母と言えども、子供と相性が合わないこと...

反応性愛着障害

 反応性愛着障害は、不適切な子どもの環境によって生じます。心理的虐待や無視、身体的な虐待やネグレクトです。子どもは、泣くことによって身体的欲求を満たしてもらいますが、いつも無視され放置されること、また、繰り返し故意に身体を傷つけられること、充分な栄養をもらえないこと、などが長期にわたる子供が、人と接する際に目を合わせない、抱かれても視線を逸らす、近づいてきたかと思うと逃げていくといった不安定な行動...

許せない人を許すために

 人を許すのは、容易ではありません。「許してあげなさいよ」という隣人も、あなたの立ち位置に立てば、許せないと感じることでしょう。 その「加害者」を許せないと感じているとき、人は、同時に自分自身も許していません。あの出来事を回避できなかった、その能力がなかった、あの人があんな人だとは気付かなかった、世間知らずだった。まるで、人生という白い紙に落ちた大きな黒いシミのように、忌まわしいものだと感じていま...