Sponsored Link

共感する脳-眼窩前頭野

 網膜の裏側にある眼窩前頭野は、脳の前頭前野皮質と皮質下が出会う重要な位置を占めています。そして、情動脳である大脳辺縁系と、知性の脳である前頭前野をつなぐ働きをしています。つまり、情動の源である大脳辺縁系の偏桃体が喚起した情動を制御し、偏桃体からの要求を抑制する働きをするのです。周囲の状況を的確に解釈し、内的及び外的経験に照らし合わせて、意思決定を行なうためには、大切な部位です。この部位の機能が低...

謝れない脳-自己正当化

 人が「自分は悪くない、間違っていない」と自分自身を正当化しようとする時、その内心には何があるのでしょうか。追い詰められると嘘をついて急場を切り抜けようとすることは誰にでもありますが、自己正当化が著しい人には、自己欺瞞があるように思います。 嘘を自覚しながら、相手を欺くことから来る良心の痛みを拒絶しているように感じらるのです。自分をだますことで抵抗感や罪悪感を拒絶している......。自分の落ち度を見な...

おとなの発達障害の対人関係

 おとなの発達障害の特徴のいくつかは、人格障害と共通しています。人格障害とは、発達障害の症状の呼び名であるという見方もできそうです。脳のどの部位に問題が生じているのかと考えてみれば、おそらく眼窩前頭皮質や帯状回(関心の対象を速やかに移動するギア)などの機能がうまく働いていないかのように見えます。思考を司る前頭葉と感情が生まれる場所である側頭葉が、うまく連結していない、そのために自他の感情に気付かず...

おとなの広汎性発達障害 その特徴

 高機能自閉症、アスペルガー症候群、ADHD。いずれも、基本的な問題は「対人関係が円滑に結べない」ことです。合併症として、強迫性人格障害、自己愛性人格障害、うつ病、チック、失感情症などがあります。その特徴は、重なり合う部分も多く、明確な区分は難しいものです。 いずれの場合も、人間関係の障害には、極端な不器用さ、融通の利かなさ、自己への「こだわり」の強さが、その中核にあります。物理や数学などの等の科目は...

おとなの広汎性発達障害

発達障害とは、一生持続する心身の機能不全が、発達期に生じるものをいいます。中でも、精神遅滞がないか、あってもごく軽いものを「軽度の発達障害」と呼んでいます。広汎性発達障害、ADHDはその代表です。罹患者は学童期の3-5パーセント、男女比は4-9:1と男子に多いと報告されています。学習障害を伴わないので、周囲が気付かず、思春期以降、対人関係の問題や、被害的言動をきたし、生育暦を尋ねて、発達障害が発見される場...

霊感商法-神世界

神奈川県警の警視が関与した疑いが持たれている霊感商法事件で、「神世界」が、詐欺容疑で捜索を受けました。「ヒーリング(癒やし)」をうたい文句にしたサロンなどを展開する同社に対して、弁護士会には被害相談も寄せられているといいます。問題が明るみに出たことにより、今後相談件数は増える可能性もあります。 神世界は、有限会社「千手観音教会事業部」という名で2000年に設立。2年後に現在の名称に変更しています。...

バタードウーマン、なぜ逃げない?

 好きだった人が、幸せをもたらしてくれると信じていた相手が、傲慢であり、横柄な態度で挑んできた。そこに一欠けらの愛も感じられないと悟ったとき、こうした関係性に陥った相手の心性と共に、自分の心のベクトルも考えないわけにはいきません。「バタード・ウーマン・シンドローム」暴力的対応を許す人は、他の場面でも往々にして、そうした傾向があるものです。条件の悪い職場、上司のパワーハラスメント、その職場を辞める決...

依存症-渇く心

 人間関係への嗜癖には、絶えず誰かに夢中になっていなければ、孤独感や淋しさに飲み込まれてしまうといった『恋愛依存症(Love Addiction)』やセックスを通して誰かとつながりを感じていたい『セックス依存症(Sex Dependence)』、相手から自分を必要とされ、求められる事によってしか自分の存在価値を実感できないという『共依存関係』、等があります。 嗜癖問題の起きる原因は様々ですが、その根源にあるものは『人生に対す...

不平屋の妄想

『不平の多いパーソナリティー』には、被毒妄想、迫害妄想のような、明らかに常軌を逸したとみなされる妄想はありません。自分の容姿や能力に対する『劣等性コンプレックス』が非常に強く、そこから発する、根強い不満感と病的な嫉妬心によってそのパーソナリティは特色付けられています。気に染まぬ相手に対しては、脹れ面をする、皮肉、嫌味、当てこすりを言う、食って掛かる、などの態度で挑むだけの強さを持っています。普段か...

自己愛性人格の自己正当化

自己評価が他者依存的なナルシスティック・パーソナリティ(自己正当化型ADHD)は外面を装うことに長けています。この外面で周囲の賞賛を得ることを積み重ねて、自信を強化させていきます。それは、評価されなかったときの抑うつと表裏一体をなしています。 こうしたことから自己愛性人格は、『厳しい超自我』に強く依存します。良くない評価を恐れるがために、絶対に正しい答えを欲しがるのです。「宗教に簡単にはまる」こともそ...

自分をたいせつにするということ

 恋は病に似ています。感情脳の大脳辺縁系が優位になり、冷静な思考である前頭葉の活動が落ちます。これは他の原因で起きる微細脳機能不全に似ています。 恋愛感情は強烈な依存と生みます。そのために、相手のニーズばかりを優先し、自分をたいせつにできなくなってしまうことが往々にしてあります。「相手には複数の女性がいることも分かっているのに、どうしても別れられない」「相手は私を利用しているだけのようだけど、それ...

終った恋を評価する

「わたしの一生懸命なところが彼には重たかったんだわ。」 恋が終焉に差し掛かる頃、その原因を自分の中に探し出し、改めようとします。自分らしさを押さえ、彼の希望とニーズに添うようにしようと考えるのです。自己への反省の裏には、相手への執着があります。まだ、自らの幸福を相手に依存しているのです。その為に自分を折り曲げようとしています。 問題や障害から距離を起き、休む機会を得ると、おのずと認知も変わってきま...

恋に溺れる恋愛依存

 恋愛依存症は、その他の依存症がそうであるように、耐え難い現実を和らげる手段なのです。 理不尽な要求を突きつけて、脅迫してくる隣人、それに対して一矢も報いられない不甲斐ない自分、助けてくれる人のいない孤独。寒々とした荒野をさまようような人生。大きな岩に押しつぶされたかのような、身動きの取れない日々が続くばかり.........。 そこに、ある日突然、舞い込んで来る恋。それは一瞬にして、世界を薔薇色に塗り替...

ディペンデンス・シンドローム(依存症)

 買物、ギャンブル、ゲーム、ファミコン....それが生活全体を覆ってしまい、本人もこのままではいけないと思うのに、やめられない.....。なぜ、やめたいのにやめられないのか。このままでは生活が破綻してしまうかもしれないと、恐れを抱いているのに、なぜ.....? 背景を見れば、その答えは見つかります。依存症に陥っている人の心理は、孤独な状態にあります。脅迫者の影に脅えて、生きた心地がしていないのかもしれません。し...