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2008.03.31 (Mon)

報酬回路と依存症

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人は喜び、楽しみを求めるものです。特に、苦痛を伴う問題に心が占領されていたり、どう展開するかも解らない未来に強い不安を抱えてると、なおのこと、その傾向が強くなります。
 fMRIsやPETスキャンが存在しなかった時代には、依存症は、心の弱さや道徳観の欠如によって起きるといった捉え方をされていたかもしれません。幸いなことに現在では、脳のどの部分に問題が生じているのか、どの神経伝達物質がバランスを崩しているのか、調べられるようになってきています。
 人は生存を脅かす脅威に注意を集中すると同時に、食べ物とセックス、これらの生存を保障するものへの抗し難い欲望を持っています。これらの刺激があると、脳の記憶システム、報酬回路が活性化して、強い渇望が起きるのです。
 過食症、拒食症はともに食への執着、恋愛依存、嫉妬妄想、回避依存は、対象となる人への執着、また、他にも薬物、ギャンブル、買い物、仕事(ワーカホリック)宗教、など、およそ、報酬系を刺激するものは、依存症に発展します。
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テーマ : 恋愛依存症? - ジャンル : 心と身体

10:46  |  恋愛依存  |  TB(0)  |  CM(0)  |  EDIT  |  Top↑

2008.03.26 (Wed)

回避依存-魅惑的な恋人

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 「わたしには女性の友人がたくさんいるんですよ。」
彼は自慢げに言った。
 「皆、私によくしてくれます。」
誰々が私に○○してくれた、誰それには□□してあげた、という内容の自慢のオンパレードは、いささか聞く者を辟易とさせる内容だったが、本人はまるで気付いていないかのようだ。
 確かに一度もレールを踏み外すことなく、勝ち組人生を歩いてきたエリートだが、羽根を広げた孔雀のように見せびらかす必要があるのだろうか?

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17:07  |  恋愛依存  |  TB(0)  |  CM(2)  |  EDIT  |  Top↑

2008.03.25 (Tue)

現実検討識-そのミクロな狂い

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 現実検討能力とは、『自らの外部にある事象』と『内面にある表象』を区別する能力です。
 「Aさんの浮かない顔を見て、昨日の事を気にしてるんだと直感したが、ほんとにそうなのかは、聞いてみなければ解らない」
 この区別が付かなくなり、主観のままに外界を意味づけることを妄想と呼びます。
 
 しかし、統合失調症や認知症等の、病理学的な次元のマクロな狂いは誰の目にも明らかですが、ミクロな狂いは、気付かれにくいものです。
 そもそも人間は、ありのままに外界を見ているわけではなく、自分という自我のフィルターを通して、見たいように見ているといえます。

テーマ : 不安定な心 - ジャンル : 心と身体

16:42  |  妄想性人格障害  |  TB(0)  |  CM(0)  |  EDIT  |  Top↑

2008.03.21 (Fri)

 ADHD-情動と人間関係

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 側頭葉、前頭葉の機能が充分でないと、情動の制御に障害が生じてきます。
 言葉の影響を考慮しないで,心に思ったことをそのまま言ってしまう。その結果、他人に恥をかかせてしまう、といったことが起こりがちです。
 気短で、思い通りにならないことに対して、寛容さがとぼしく、そうした場面で、グワーッと湧いてくる怒りの衝動のとりこになりやすいのです
 たとえ相手が友人や恋人でも、侮辱を受けたと感じたら,それが事実でも単なる思いこみでも即座に反応します。相手が、違う、思い違いだ、そうじゃない。と、説明しようとすると、さらに導火線に火が付き、埋まっていた地雷が、次々に炸裂するといった事態に陥ります。
 激怒の連鎖は、側頭葉の過剰な興奮と、前頭葉の沈黙です。
 これでは、一時の感情にかられて、人間関係に、取り返しの付かないヒビを入れてしまうことになりかねません。当然、友情や恋愛関係を持続させることが困難で、恋人を次から次へと変えるという、恋愛遍歴もありがちです。

テーマ : アスペルガー症候群・自閉症スペクトラム - ジャンル : 心と身体

21:45  |  脳と精神  |  TB(0)  |  CM(0)  |  EDIT  |  Top↑

2008.03.20 (Thu)

ADHDと前頭前野

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 大脳皮質の前頭前野は高次元の認知機能を司る中枢です。また、不適当な活動や考えを抑え注意を集中するという、重要な機能も担っています。この機能がADHDの人には不足しています。
 ADHDの子供では、前頭部と左右の側頭葉で発達が遅れていることがわかってきています。側頭葉は感覚、情動の部位です。ここからの情報を受けて、前頭前野が合理的な認知と判断を行ないます。
 一方で運動を司る皮質は早く成熟するので、これが、多動、落ち着きのなさの原因ではないかと、考えられています。 こうした脳の機能状態から、ADHDではコントロールの障害が起きています。自分の行動や感情の制御を行なう前頭前野が充分に機能していないのですから、感覚脳から入ってくる情報をうまく取捨選択したり、統合したりすることが困難なのです。

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17:44  |  脳と精神  |  TB(0)  |  CM(0)  |  EDIT  |  Top↑

2008.03.19 (Wed)

嫉妬妄想と見捨てられ不安

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 嫉妬妄想は、自分のパートナーが、他の異性と親密になるのではないかという恐れから生じます。女性では、閉経を迎えた頃に多く表れます。嫉妬妄想以外に妄想がないのが特徴です。

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11:10  |  妄想性人格障害  |  TB(1)  |  CM(0)  |  EDIT  |  Top↑

2008.03.17 (Mon)

確信と自己正当化

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 妄想とは、『自分が正しいと信じ込む病』ですが、その背景には「信じたい」という需要があります。誤りたくないし、誤ったことを謝りたくないのです。
「謝る」という行為を通して、相手に与えるメッセージは、
「あなたをたいせつな存在だと思っている。」という姿勢です。
「キミが○○と言ったから、△△な表情をしたから、キミはこう思っているに違いない!!かならず、そう考えているはずだ!!」
といった、外界に対する自分独自の意味づけを正当化する態度は、強迫的、妄想的であるばかりでなく、
 「あなたをたいせつな存在だと思っていない。」というメッセージを発しています。自分を弁護することに必死で、相手の痛みを受け入れられません。
 相手の立場に立てる人、相手の痛みに共感できる人、相手との関係をたいせつにしたい人には、謝る行為は、なんでもないことですが、自己正当化ADHD、自己愛性人格、といった自分を守りたい人には「謝る」という行為には、途方もない勇気がともなうようです。自分の行動に自分で責任を取る勇気、です。

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09:50  |  妄想性人格障害  |  TB(0)  |  CM(0)  |  EDIT  |  Top↑

2008.03.15 (Sat)

 妄想性障害の周辺

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 妄想とは、『自分が正しいと信じ込む病』です。他者の発言に、発言したほうが想像も出来ないような解釈を与えたり、態度や表情に、独自の意味を勝手に見出したりした結果が、本人には唯一の「事実」と認識されるのです。
  相手が「確かに、そういう発言はしたが、指摘されているような意図は無かった」といくら主張しても、受け入れてはもらえません。しらを切っているのでなければ、自覚していないだけだ、潜在意識ではそう思っているはずだと、なおも詰め寄って譲りません。
 外界と自分の解釈との間に、ギャップがあることを、理解するのが非常に難しいようです。
  したがって、相手のことは、相手自身よりも自分の方がよく知っているという発想になります。『私はキミの言動を、こう理解した。故に、キミは自覚していないかもしれないが、潜在意識ではこう思っているはずだ。』の論理をゆるがせません。
 自分の解釈が100パーセント正しいと思っているので、相手の真意がことば通りではないことなど、想像もできないようです。

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11:04  |  妄想性人格障害  |  TB(0)  |  CM(0)  |  EDIT  |  Top↑

2008.03.14 (Fri)

妄想的発想

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 統合失調症圏内の荒唐無稽な妄想は、理解不能であることから、一見してそれと解ります。一方、憶測、邪推の周辺にある妄想には、際立った不自然さがなく、共有されてしまう可能性も多々あります。
 本来、起きている現象の背景には、それに関わった人々それぞれの多様な理由があります。ところが、憶測、邪推癖のある人は、そこに、ひとつの強力な意味づけをしてしまいがちです。それは、その人独自の思考から出てきたものですが、はたして思惑が当たっていたのか、違っていたのかの検証を行ないません。
 『私は、こう感じた。故に、現実はこうだ。』の論理です。
 誰しも、相手の言動から、内なる心理を読んでいるのですが、よほど親しい間柄でもない限り、100パーセント的中することはありません。したがって、自分の思い込みの妥当性を検討する作業を行なうことになります。相手に直接尋ねてみる、周囲の人に聞く、相手の人柄や考え方に対して、新しい情報をインプットする。裏を取る作業です。
 妄想的な人は、この作業を行ないません。

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11:36  |  妄想性人格障害  |  TB(0)  |  CM(0)  |  EDIT  |  Top↑

2008.03.10 (Mon)

嫉妬妄想

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 妄想とは、訂正不能な誤った考えです。
統合失調症の中核症状であり、観念の異常と言う人間精神の根幹を揺るがす問題です。
 不合理な確信は、脳が『それ』を合理的に捉えられていないことを物語っています。脳機能が衰える老年期は、思春期、青年期に次ぐ、妄想の発症期です。統合失調症の既往歴や素質要因に関わりなく、誰でも生じる可能性のあるものです。
 妄想の内容も、荒唐無稽なものではなく、心理的葛藤から生じた、実際あるかも知れないというものが多く、周囲がそれを信じて、巻き込まれることもあります。

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16:18  |  妄想性人格障害  |  TB(0)  |  CM(0)  |  EDIT  |  Top↑

2008.03.08 (Sat)

恋に落ちる脳

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恋は、ある日突然、思いもかけず、湧き上がる感情です。鼓動の高鳴り、一目顔を見たい、一言声を聞きたいという激しい欲求、少しでも近づきたい、一緒にいたい欲求、遠くから姿を見かけただけで張り裂けそうになる心臓、等など....。
恋は突然嵐のように襲いかかり、その恋の喪失は、異常な激怒を起こします。
 恋をする人の脳をスキャンすると、腹側被蓋核という部位が活性化していて、さながら薬物依存の恍惚状態のようだなどといわれます。
 腹側被蓋核とはドーパミンを生産する脳の重要な部位で、多くの麻薬性薬物の作用する場所です。ドーパミンは自然が作った最も強烈な覚醒剤であり、創造性や向上心を駆り立てます。恋はこの報酬回路である腹側被蓋核を刺激するのです。
 これは、喉の渇いた人が水を求めるような激しい欲求です。恋に落ちたとき、人は前頭前野の合理的な判断を振り切って、相手の元へとひた走ってしまいます

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11:40  |  失恋の処方箋  |  TB(0)  |  CM(1)  |  EDIT  |  Top↑

2008.03.07 (Fri)

「ナルシシズム」と自己正当化

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 「ナルシシズム」は、自分を愛しすぎる病と捉えられることもありますが、ありのままの自己受容が揺れ動くために生じてるようです。
 すると、必然的に、周りの人からの承認を求めるようになります。他者からどう見られるか、それが、自分自身の価値基準となっているのです。
 多くの人から承認されるためには、社会の基準や枠組み等、多数派の意見に自分を沿わせる必要があります。そこで、同意を得られやすい規範、常識を、その背景にあるからくりを吟味することなく、受け入れます。
 傍目には「表層的な解釈をする人」と映るかもしれません。
 人として本来の欲求や感情は、社会の倫理とは一致しません。この矛盾から来る葛藤を避けるために、自己のエゴの自覚を回避すると、失感情症のようになります。「ねばならない」が行動の基準です。
 多くの人からの評価を勝ち取るために、「ねばならない」で行動していると、もっと自然に生きている人々がエゴイストに見えてきます。自分を縛っている人ほど、他者に対しても、不寛容なのです。

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12:35  |  自己愛性人格障害  |  TB(0)  |  CM(0)  |  EDIT  |  Top↑

2008.03.04 (Tue)

 強迫と「前部帯状回皮質」

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 PET(ペット)やSPECT(スペクト)など、画像技術の進歩によって、かつてはブラックボックスと呼ばれていた脳の機能が画期的に解明されてきています。脳のどこの部位が、人間のどんな精神活動に関係しているかが、次第に明らかになり、自己愛性人格障害、強迫性障害など、人格の障害の原因が、微細な脳機能障害であることがわかってきています。
 強迫観念や強迫行為と関係が深いと考えられているのは、「前部帯状回皮質」といわれる部分です。この領域に血流の増加、過活動があるのです。
 前部帯状回皮質は、入力された情報を統合したり、認知の切り替えや行動に関わる動機付けに関わっています。
 したがって、この部位の活性化は、適切な刺激がないのにもかかわらず、ネガティブな情動を不適切に喚起させてしまいます。中でも、本能的な強い不安や恐怖は、扱いにくく、厄介なものです。傍から見ると、「恐れる必要のないものを恐れ、不毛と思われる虚しい行動を繰り返している。」と思われる行動へ、人を駆り立ててしまいます。

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21:30  |  脳と精神  |  TB(0)  |  CM(0)  |  EDIT  |  Top↑

2008.03.03 (Mon)

脳から見る恋と失恋

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 古来より「恋は病」などといわれています。激しい恋は、人をして、本来のその人らしくない行動を取らせてしまいます。それはさながら、精神疾患、認知症、躁欝病、強迫神経症様の症状が入り混じっているかのようです。
 恋は前頭前野の冷徹な損得勘定を踏み越える生物学的衝動なのです。飢え、渇き、渇望といった、激しい生への欲求から生じています。それだけに、恋は人生最大の多幸感から、怒りの爆発、恨みの情念まで、激しい感情の揺れを起こすのです。
 恋に落ちている脳をスキャンしてみると、尾状核の血流が増加し、活性化していることが解っています。ここには、神経伝達物質のドーパミンを生産したり受け止めたりする神経細胞が密集しています。ドーパミンは、人の創造性や意欲と関わる神経伝達物質です。恋の情熱は、過去の傷を払拭させ、困難な事柄にトライする意欲を生み出させるのです。
 一方で、恋はとても苦しいものてす。それは、果たして報われるのか、あるいは求愛行動がすべて徒労に終わり、悲しい結末を迎えるのか、先の見えない苦しさです。

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11:07  |  失恋の処方箋  |  TB(0)  |  CM(1)  |  EDIT  |  Top↑
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