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正しさという防衛

人間関係は、数学のようにたったひとつの正確な答えがあるわけではありません。すべての選択は正解であり、間違いであるともいえます。ですから、自分流の価値観で正しいと決めた判断を人に押し付け、相手を裁くのは非常にはた迷惑なことです。 何を基準に、その人はそれほどの確信を持って、正しさを主張するのでしょうか。たいていの場合、該当するのは超自我といわれる社会規範です。赤信号は渡ってはいけない。渡るのは不道徳...

回避依存とモラハラ

 モラルハラスメントの加害者は、加害の自覚がありません。自分は正しいことをしているという概念で、自己防衛しています。つまり、それが規則や慣例に基づいたことなら、相手を害しても良いのだという論理です。そこには、相手の痛みに対する感性がありません。正しさの主張が防衛ですから、当然、反省もできません。  何らかの正当な条件(性別、学歴、職種、知能指数)などにより、相手より自分の方が、人間として『格が上...

妄想性思考

 想像は、修正されることなく確信すれば、妄想です。自らの不安や願望が生み出しているのですが、過集中状態に陥ってしまうと、修正できません。自意識過剰の関係念慮は、大脳基底核や大脳辺縁系の加熱を物語っています。 「誇大妄想」では、自分を褒めてくれる人に対して、相手の実情以上に「愛されている」と実感します。すると、相手の存在がつまらなく見えて、胸のうちで見下したりするようになります。言動の端々にそうした...

犠牲と善行

 雨に降られたとき、傘を差し出してくれたり、同じ方向だから一緒に帰りましょうと声を掛けてくれる人がいると、その人の好意がありがたく、暖かい気持ちになれるものです。ところが、車中でその人がふくれっ面をして一言も口をきかなかったり、とげとげしい態度をとり続けていたら、温もりは凍りつき、針のむしろです。 「やれやれ、どうやら社交辞令を真に受けてしまったみたいだ」と内心ため息をつきながらも、でも、なぜ?と...

自信と不安

 人は安全でありたい、今手にしている平和な日常を失いたくないと望めば望むほど、日常の中に不安を感じやすくなります。恐れるがゆえに、その兆候を過剰に認識してしまうのです。 考えても仕方のない将来の出来事をあれこれ予想して不安を抱くのですが、そこには××なことや△△な事が起きたら、自分には対処できないという、自分の能力に対する確信的な不信があります。自分の能力に対する信頼の喪失が、外界に対する...

どんなときにも

 どんなときにも、自己肯定することは大事です。たとえ、古よりの教典に、『人類はみな罪人』だなどと記されていても。自分を罪びとだなどと卑しめてはいけません。 自分を責めれば、人をも責めたくなります。だからといって、自分を指した人差し指を人に向けて、人を裁いてはいけません。 どんなときにも、自分を許しましょう。たとえ、取り返しのつかない大失敗をしてしまったときにも。 間違いを犯したくて、行動したわけじ...

ネガティブ思考の構図

 常に他者と自分を比べ、優劣を付け、上位か下位かで判断し、人はみな対等であると思えない人は、ネガティブ思考の持ち主です。異性であれ、上司や部下であれ、無意識の内に、阿る対象か支配できる対象であるかを判断し、いつも競争的です。 競争的といっても、優れた資質を持った対象に憧れたり、尊敬の目を向け、追いつき、追い越そうと前向きに努力する人ばかりではありません。 前向きな努力には、「やればできる自分」とい...

マインド・リーディング

 妄想性障害の人は、他者への不信感や猜疑心が非常に強いのですが、それは、他者の心の中を勝手に読み、勝手な意味づけをするマインド・リーディングから始まります。『何でもない他者の言動』に恣意的に悪意に読み取るのです。 気になる点があれば尋ねてみれば良いのに....と、普通は考えますが、これは勇気を必要とする行為です。警戒心や用心深さのレベルが異常に高くなっている状態では、なかなかできません。したがって、相...

妄想と防衛

 道を歩いていると、向こう側から二人連れが歩いてきて、すれ違いざま、ふふっと笑った。何か面白い話をしていそうだと思い、あるいは、そんなことすら気付かず、すれ違ってしまう。これは、その人の脳機能が健全で、生きる力が強い状態です。 被害妄想では、自分のことをあざ笑ったに違いないという発想になります。妄想知覚です。これは、二人連れが笑うのを目撃したという視覚は正常ですが、その意味付けが自分に関連付けてし...

ナルシシストの嗜癖

 自分のしていることに対して、他者から良い評価や承認をもらうと、安心できます。さしずめ、得点1でしょうか。逆に、批判を浴びると、くじける場合もあるでしょう。こちらは減点1。 だからといって、強迫的に他者からの承認や拍手ばかり求めて、そのためならば、かなり無理してしまうのは、これはもう依存症といえるかもしれません。  誰しも自分を輝かせたいと願うものですが、風のように移ろう頼りなげな他者の評価に頼...

「自他の境界」

 人間関係に問題を生じるとき、自他の境界を越えてしまっていることがよくあります。また、そもそも自他境界意識の希薄な人もいます。  成長した子供の日記やメールを勝手に見たり、持ち物を了解も取らずに第三者に譲ってしまう親というのが、その例でしょう。子供のものは何でも自分の自由にできると思うのは、境界の区別のない状態です。 親子や恋人同士、パートナー関係でも、相手は自分の延長線ではありません。ひとつ屋根...