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偽善のプロフィール

 心細いとき、傷心しているとき、人は人を求めます。共感や励ましによって、失った力を取り戻したいと願うのです。ちょっとした親切に、感涙してしまうこともあるでしょう。 困ったとき、手を差し伸べてくれる人はありがたいものです。それが異性なら、恋に落ちてしまうかもしれません。 ですが、節度のない善意の押しつけは、それ自体がトラブルと化してしまう可能性があります。その人の親切には、はたして共感があるでしょう...

批判屋のプロフィール

 立場や価値観の異なるすべての人から、共感を得ることは困難です。注目を浴びる頻度が高ければ高いほど、誰しも批判を免れえません。 批判に耳を貸し、冷静に受け入れて考慮するのが大人の取るべき態度だと、子供のころ教えられたかもしれません。ですが、それは、善意や好意に基づいた建設的な意見に限られます。嫉妬に駆られた揚げ足取りやライバルつぶしの批判は、第三者の立場であってさえ、不快な思いをするものです。まし...

宣伝する人

 Aさんのためにこんなことを、Bさんのためにはあんなことをしてあげた、そしてそれがどれほど大変だったかを、声高に宣伝する人がいます。聞かされる方は、内心うんざりしています。「なかなかできることじゃないですね。C子さんはほんととによく気のきく人だから...」といった、称賛の言葉を用意しなければならないのですから。 称賛の言葉が返らない場合は、「わたしは誤解されやすいタイプだから....」と嘆き、今度は慰めの言...

非定型うつ病

 非定型うつ病には、気分の浮き沈みがあります。何か楽しいこと、好ましいことがあると、気分がよくなり、これからもがんばろうと前向きになります。出来事によって気分が左右されるのです。 そのために、良い気分になれる事柄を無意識に探したりします。おいしい食べ物を食べる、買い物をするなど、何らかの気分の高揚する対象への依存が生じやすいといえます。   ですが、根底に過去の出来事やかかわった人への怒り...

失恋というもの

 あの頃は若くて、その人の存在だけが、ただただ好きでした。傍にいることだけが、この世に生きる幸せのすべてでした。 ですが、その人には多くの異性の影があり、それだけに必死に傍に行こうとしている私を、その人は、他の女性と一緒に、ヒソヒソ話をしながら振り向いて笑い、「押しのけても押しのけても寄ってくる」その唇に浮かぶ薄笑いが、私の心臓を一撃しました。 助手席は彼女のために空けておくといわれ、幸せそうなふ...

妄執と妄信 妄想性障害の周辺

 りんごを見て、誰も「これをりんごだと信じる」とは言いません。「バナナだと信じる」と言い張ってみても、誰からも相手にされません。「信じる」とは証明しがたい事柄に対して、不安を癒す装置として働きます。「彼の愛を信じる」という具合に。 信じることによって疑わしい要素を排除します。現実の妥当性から目を背け、希望に基づく推測を確信することによって、安心を得るのです。 この確信と周囲の理解との乖離が広がれば...

被害妄想を理解する

 妄想は、統合失調症、妄想性人格障害などの精神障害に共通して見られます。周囲がそれを理解しがたいのは、その内容が、「自分の皿にだけ毒を盛られている」「部屋の空気に毒を撒かれている」といった、あまりにも荒唐無稽で非現実的な内容であるためでしょう。 妄想を理解するには、もっと緩やかな、「憶測」や「思い込み」から入っていくと解りやすいのかもしれません。私たちは外界の出来事を、自らの経験知に基づいて理解し...

学習された無力感

 心理的暴力は閉鎖された空間で起こります。そして、そこに登場するキャストに力の格差があるとき、支配と虐待が起きるのです。 学校でのいじめ、職場のパワーハラスメント、男女間のドメスティックバイオレンス、いずれも同じ原理です。特殊なケースとして、長期間にわたる拉致監禁などもあります。 何故、そのような悲惨な状況から逃げ出さないのか、という素朴な疑問を抱くでしょうか。逃げ出せるのは、扉を開ければそこに、...