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不毛な恋 ②

「女のために金を使うのなんて、もったいない。ラーメン一杯だって、おごりたくないんだ。金は自分のために使いたいんだ。」 そう言い放つ芳樹に、香奈は怒りを禁じえません。使ったお金の額なら、私の方が多いじゃない!!そう言い返したいのに、芳樹の爬虫類のように冷たい目が怖くて、まともに顔を見ることもできません。芳樹はキレると形相が変わるのです。これはDVだ!!と香奈は思いました。 芳樹が香奈に要求するものは、家事...

不毛な恋

 人に喜びや幸福感をもたらす、最大のものは何でしょう。やはり、愛に元ずく人との絆だと思います。いくら物質的に恵まれていても、人に恵まれなければ虚しいものです。 ですが、愛の周辺には喜びとは対極の苦悩も渦巻きます。特に男と女の物語においては。 恋は、幻想から始まるといっても過言ではないかもしれません。遠目に眺めて、感じのいい人だと心惹かれる相手から同じ思いを告げられて、喜びに心は弾みます。もう独りで...

縁があるなら

 長い付き合いの友人と、ほんの些細なことですれ違ってしまうこともあります。ほんのちょっと支えてほしい時に、相手にとってはそれが重荷なのか、音信不通になってしまった。このまま長い友情も自然消滅かな?それなら、それで仕方ない....。そんなふうに思っていても、縁があるなら、ほとぼりが冷めたころに、また戻ってきて、すれ違った時の心情など忘れ、変わりなく付き合いが続きます。同性の友人ならば、暫く音信不通になっ...

耐える人

 怒りを外に出すことに慣れていない人は、少々のことでキレたりはしません。気にしていないかのように微笑んで、やり過ごそうとします。狭量と思われたくないという意図があったり、ただ習い性だったりすることでしょう。 ですが、誰が聞いても不快に思うような言動は、その人にとってもやはり不快なものなのです。懐の深い人だなどと考えて、見逃していくと、何度も相手を不快にさせてしまうことになります。 決して、何でも許...

生きることに疲れてしまうとき

 次から次へと押し寄せる、思いがけない不運な出来事。そのたびに、懸命に対処してきた。これ以上、悪化させないために。後から振り返ると、よくあんな大変なことをやってのけたものだと、気が遠くなるほどに。 これでもかこれでもかと、アクシデントが次々にやってくる。短期間のうちに。その都度、全力で対処してきた。戦って戦って戦い続けてきた。多忙で多忙で、いらいらしながら、汗かきべそかき、走り続けてきた。 その挙...

円からの脱出

 「彼さえ変わってくれたなら....」おそらく、虚しい願いでしょう。彼女に去って行かれそうだと気付くと、見え透いたお世辞や美辞麗句の大盤振る舞いで、好意を取り戻そうとするかもしれません。一瞬、彼がこうなら、またやっていけそうだと感じるかもしれません。ですが、暫くするとまた、身勝手さが目立ち始めます。そしてまた、彼女は利用されているだけの自分に悩み、背を向け.....。くるくると円を回ることとなります。 円...

ストーカー・ファン

 「ストーカー」といえば、男性が女性を付け回すことと認知されていますが、その逆もあり、同性同士も起こりえます。異性間であろうと、同性同士であろうと、その心理や背景には、共通するものがあります。 たまたま参加した趣味の会やサークルで居合わせた人たち。その中で、ある人がとある人を見染めます。お近づきになりたくて、最初は、年賀状や暑中見舞い、そこから始まって、たびたび絵葉書などを書き綴るようになります。 ...

対等な関係

 非難攻撃的な彼とのあれやこれやを誰かに相談すると、異口同音に、そんな相手とは別れるのが幸せへの道、と、答えが返ってくることでしょう。別れるか、それとも現状に甘んじ続けるか、白か黒かの二者選択に誰しも陥りがちです。ですが、そうあっさり、決別を決められるものなら、そもそも悩んだりしないことでしょう。 別れられないでいるということは、まだ相手がたいせつな存在であり、完璧に見限っていないということです。...

モラル・ハラスメント・トラウマ

 モラル・ハラスメントが原因で、職場や所属している集団を離れる決意をすることもあるでしょう。その対象から離れさえすれば、苦痛から解放される、そう信じて。 ところが、ネガティブな人間関係の中に長くいた場合には、そうあっさり忘却の彼方へとはいきません。いつまでも、あるいは、何らか事あるごとに、その経験が蘇り、憤懣やるかたないという心理状態に陥ることがあります。 「今度会ったら、あの時言えなかったことを...

非難と責任転嫁

 非難は非常に有害です。人間関係で摩擦が生じた時、それを相手のせいにすると、その関係性にヒビが入ります。 「私は悪くない。わたしが△△な行動に出たのは、君の態度が□□だったからだ。」と相手を責めれば、相手もまた、「私が□といったのは、あなたのこれまでの態度に傷ついてたから。」そして、互いに自らの言動の理由を相手に求め、相手の謝罪を求めて、傷を深めます。 相手を非難するとき、私たちは自分の立ち位置から一...