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抑うつを過ごすとき

 もしも、あなたが抑うつ状態に陥ってしまったら、自分を恥じないでください。こんな自分がちっぽけで、価値のない、取るにならない存在だと、卑下しないでください。 きっとあなたは今日まで、充分に頑張って生きてきたのだから、「もうこれ以上頑張れない」って、 心が悲鳴をあげているのです。  ですから、「よく頑張ってきたね。これからはちょっとゆっくり過ごしてみようか。 」 と、焦燥感を感じて、「ねばならない」と...

基本的信頼

 他者や社会が安全だという感覚は、いつごろ作られるのでしょうか。おそらく、脳の発達著しい幼少期ではないでしょうか。 子供には、第三の環境が必要だと思います。学校は競争社会であるが故に、必ずしもどの子どもにとっても、居心地のいい場所であるとは限りません。いじめ等の人権侵害も、昨今多発しています。 もっとも信頼のおける場所であるはずの家庭も、両親のパーソナリティや価値観、また家族間の関係性の影響を強く...

境界型人格障害への対応

 その人は、職場の入っている雑居ビルに出入りしている人でした。たまに顔を合わす程度の接触で、軽く雑談を交わしたこともあるでしょうか。その時には、特に違和感を覚えることはなかったのです。 ところが、どこからか電話番号を知ったのか、電話がかかるようになり、それがだんだん頻繁になってきます。内容も身勝手な愚痴に同意を求めるものになり、いいかげん疎ましく感じていると、それを察したかのように、相手は激高し、...

きずな喪失症候群

 発達障害の特徴は、他者の心情に想像力が及ばないことだとされています。つまり、それは、対象に対して関心がない、心が常に自分だけを捉えているということでしょう。したがって、物事の判断は、自分にとって損か得かになります。 すると、目先の感情や利益を優先して、簡単に人を裏切ったりするのです。...

DV加害者と癒し

 自分の思い通りに物事が運ばないと、誰しも多少落ち込むことでしょう。だからといって、多くの人は、周りに対して八つ当たりするわけではありません。 同僚や部下に対して、相手に落ち度がないにもかかわらず、気分次第できつく当たるのは、その相手に対して甘えがあるからといえます。相手の立ち位置や性格からして、黙って甘んじてくれると判断しているからに他なりません。 適当な対象がいない場合、職場のある建物内で、た...

被害者になりたがる加害者

 妄想性人格障害の人は、家族に心理的暴力を振るいます。家族の中に妄想性人格障害の人がいると、離婚や家庭崩壊、等が起きる確率は高くなります。 もっとも、当事者は自分が加害者であるとは自覚しません。彼はいつも被害者なのです。自分は社会から不当な迫害を受けている、家族なんだから、労わり守ってくれて当然、というのが彼の言い分です。 DSM‐Ⅳによる妄想性人格障害診断基準は、他人の目的が悪意に満ちているという不...

DVの連鎖

 ミーティングで、上司がガガガッと怒鳴っている。静かに話せば、充分解るのに、何をそんなに怒鳴る必要があるのか。それほど、怒鳴られなければならないようなミスをしたのか.....? 解っている。この人は、上からの批判を怖れて、びくびくしているのだ。そもそも、左遷されてこの部署に配属されてきた。なんとか、評価を上げたくてやきもきしている。同時に、部下に足を引っ張られやしないかと、気が気じゃない。 当たり前だけ...

理不尽な攻撃

 暴言、皮肉、嫌味、揚げ足取り、責任転嫁、いわれのない非難。心理的暴力に遭遇した時、どうすればいいのかということは、深刻な問題です。成長期であれば、後に人間不信や自尊心の低下といった後遺症を残しかねません。 いじめられる方にも問題はある、という意見もあることでしょう。少しばかりの要領の悪さが、指摘されることもあるでしょう。だからといって、場違いなイライラのはけ口にされるに値するわけではありません。...

心の距離

 人と人との心理的距離。目に見えないだけに、意外と難しいと感じることも多いのではないでしょうか。他者との距離感が解らないと、人間関係がうまくいかなくなったり、生きづらさを感じることが多いものです。 古い付き合い、親しい間柄ならば、相互に相手の人柄を受け入れているので、齟齬は生じにくいでしょう。問題となるのは、知人、同僚などのちょっと親しい程度の知り合いです。 ここで、相手との距離感が解らないと、べ...

自己が閉じられるとき

 人は、不安な状況に置かれた時、相手に迎合して、対立を避け、人間関係を安定させようとします。ありのままの心境や意見を素直に表現できないのは、相手や環境に対して、様子うかがいの状態にあるということです。加えて、この環境に適応しなければならない、周囲の人たちと波風立てずに平和にやっていきたいという、いささか追い詰められたような願いがあります。 迎合しなければならない場所は、安全ではない場所なのです。同...

怖れと迎合

 子供のころ、周囲に受け入れられず、人格や存在を否定することばばかりを受けていたり、そのために孤立したり、いじめを受けていたりという成育歴を持っていると、おのずと、孤立を回避するために周囲に迎合するという処世術が身に付いてきます。同調して仲間として迎えられる、そうした成功体験によって、その生き方はさらに強化されていきます。  根源に、人に拒絶されることへの恐れがあります。まだ社会性の乏しい、純粋だ...

感情の責任

 DVをしてしまう人に多いのが、相手を自分色に染めようとすることです。違いを受け入れられません。話し合いは、平行線のまま、消耗戦になるばかりです。 自分の意見が通らなければ、なんだか劣位に置かれたような心境になるのです。ですから、譲れません。 違いは違いとして受け入れるということが必要になってきます。DVでは、互いに相手の間違いや未熟さを諭して、自分の価値観に従えようとする心理が働いています。違い...

不毛な恋 ③ 依存とDV

 「君はほんとに結婚なんか、考えてるのか!冗談だろ、そんなことは言ってない!」 芳樹は、煮えたぎる怒りを氷の鎧に包んだような冷酷な目線で、香奈を睨みつけながら、言い放ったのでした。香奈が、いくら悲しみを訴えたところで、その態度は少しも揺らぎません。それよりも、香奈はこの時、はじめて、背筋に寒気を覚えるほど、芳樹を怖いと思ったのです。芳樹の姿は、香奈の知っているDV加害者像そのものでした。もう、この人と...