2015.06.30 (Tue)
未熟な自我
自分の不注意や非力さを責めて、落ち込む。あるいは、この石が悪いと、石に腹を立てる。誰だ、こんなところに石を置いた奴は!!
前者は自己責任を受け入れますが、後者は責任転嫁型です。転んだ子供は、この石が悪いと言って泣きわめきます。自我がまだ未熟な状態なのです。
成人後も、こうした未熟な自我状態に留まっていることが、統合失調症や人格障害の中核にあります。統合失調症の病前性格として、「内気で控えめ、敏感で繊細、真面目で素直」などが挙げられていますが、それはあくまでも上辺の印象にすぎません。
2015.06.26 (Fri)
支配関係依存症
この人なら、わたしを批判しないだろう。約束違反も些細なこととして見逃してくれるだろう。この程度の人を使ってあげてるのだから感謝されて当然、尊敬もされているはず。ひとりぼっちの人だから、苛立って怒鳴りつけても、離れてなんかいかないに決まっている。無意識のうちに働くこうした思惑から、気弱な人、優し気な人を好みます。穏やかさや控えめな態度は、素直さ、従順さ、御しやすさと見ているのです。
その強気な態度から、一見独立心旺盛な人に見えなくもありません。ですが、支配的な人は、依存心の強い人ともいえます。依存心の特徴は、依存対象を支配し、コントロールしようとすることなのです。その欲求は、従順な他者が自分に服従する、言いなりになることで満たされます。
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2015.06.24 (Wed)
心理操作する人
しかも、ここだけの話で、悪口を言っていた相手に、親しげに接していきます。社交辞令的な付き合いなら、大人の分別といえそうですが、その相手を便利に使うために、自分の方から近付いているではありませんか。陰では散々貶しながら、相手の前では一オクターブ高い声で、お世辞を振りまいて。
予定通りに取りいることができなかったり、クレームに遭遇すれば、涙を流して苦境を訴え、相手の怒りを煙に撒こうとします。涙を浮かべ、悪かったと謝り、そして、のど元過ぎれば、元の木阿弥です。その態度は、一向に改まりません。
この人が、薄っぺらなお世辞ではなく、本心から人を褒めるのを、あまり耳にすることはないでしょう。にもかかわらず、なぜか人気者だったりします。ですが、集まってくる人も多く、去っていく人もまた多く、人間関係は不安定でしょう。
2015.06.21 (Sun)
2015.06.18 (Thu)
要求ばかりする人
頼まれて何かをしてあげても、不足は言うけれど、なんにもお返しがないとがわかりきってる人とは、距離を置く方が得策です。自分の時間や動力を使わずに、人を動かして解決しようとしている人は、断ってもすぐに他にやってくれそうな人を見つけます。また、そうした人は、往々にして、こちらがうんざりしている事にも気付いていないものです。
2015.06.17 (Wed)
フレネミーとは
一見、表面的には明るくて、テンションが高く、人当たりも良く、知り合ってすぐに打ち解けられそうな、親しみやすさを持っています。ところが、付き合いが長くなるにつれ、その内面が見えてくると、意外性に戸惑うことが多くなります。
その特徴は、支配欲であり、フラットな友人関係ではなく、利用し支配できる関係性を望んでいるところだといわれています。自分が上位であることを周囲に見せつけようとする言動もあることでしょう。
皆の前で、「わたしはこの仕事を長く...」と言って、傍らの友人を眺め「あなた何年?」「7年です」「そう、わたしは10年よ」と言う具合に。
2015.06.13 (Sat)
妄想ポジションと躁的防衛
ストレスによって、人はこうした未熟な防衛に退行してしまう場合もあります。そして、落ち着きを取り戻したころ、自己嫌悪の抑うつに打ちのめされるかもしれません。
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2015.06.11 (Thu)
統合失調症の知覚障害
嗅覚の異常では、幻嗅が生じます。実際には何の匂いもしないのに、妙な匂いがすると感じます。被害妄想が基底にありますから、この部屋の空気はおかしい、毒を撒かれているという発想になります。被害妄想と幻嗅は、互いに強化し合っているのです。
また、味覚にも異常を生じます。変な味がするという感覚異常が、食べ物に毒を盛られているという妄想に帰結します。
非難したり命令する声が聞こえるという主訴も、よくあります。自らの思考の中で生じた内なる声を、他者の言葉として認識してしまうのです。
こうした症状は、「前頭葉」の機能低下と「海馬、扁桃核と視床」など側頭葉、大脳辺縁系の機能亢進によると考えられています。
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2015.06.09 (Tue)
自己犠牲を強いる人
自分の事を二の次にして、誰かの世話を焼いてばかりいると、自分の生活に余裕がなくなってきます。ほどほどにして、自分の時間をたいせつにすることの方が大事でしょう。相手の世話を焼き続けたからと言って、その人が、こちらが大変な時に面倒を見てくれるわけでもありません。
「人のために尽くしましょう」「与える生き方をしましょう」などと、響きのいいことばを並べ立てて、つまり、自分の役に立ってくれと要求する人には要注意です。たんに利用しようとしている可能性が大きいでしょう。
いつも相手の仕事を手伝っていても、あなたが忙しいとき、少しでも手伝ってくれたでしょうか?病気になった時、心配してくれたでしょうか? 心配は心配でも、自分の仕事が忙しくなる、人手が足りないという心配ばかりだったのではないでしょうか。
自己中心的な人は、自分の利益のたに、他人を平気で利用します。相手が自分に貢いだり、尽くしたりするのは当然だと考えている節があります。
「家族は助け合うのが当然」「与える喜びを知ってください」などと、相手に罪悪感を抱かせて、自分に尽くすよう誘導します。
2015.06.06 (Sat)
命令する人
手を洗おうとしていたら、「クッキー、テーブルに持ってきて!」はいはいと持っていけば、「お茶をこぼしたから、タオル持ってきて!」「私のカップはどこ!?探して!」来るんじゃなかったと後悔します。
命令は、相手の意志や希望にかかわらず、一方的な要求を押し付けることです。命令されてうれしい人など、一人もいません。命令されると、相手は怒りを覚えます。不本意な要求をされるのですから、当然です。相手の役に立ててうれしい、とは感じません。
中には、指示されるのが嫌だから、言われる前に自主的にやってしまう人もいるでしょう。その場合も、不本意であることに変わりはありません。不満やうっ憤が募り、関係性に破綻をきたすのは、時間の問題でしかありません。
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2015.06.03 (Wed)
反社会性パーソナリティとADHD
ADHDでは、反社会性パーソナリティ障害の特徴と一致することが多いものです。物事の理解が表層的で、自己中心的、活発さは強引さとなり、他者の権利を踏みにじり、相手の痛みに気付けません。
ですが、人を痛めつけることでうっ憤を晴らしたり、快楽を貪るといった悪意は乏しく、どちらかというと無分別な子供のまま大人になってしまったような印象を受けることでしょう。
子供がそうであるように、ADHDは退屈しやすく、新奇なもの、刺激の強いもの、スリリングなものを求めます。
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2015.06.01 (Mon)
自分を恥じる人
恥を覚えると、だんだんと自分の意見を言えなくなってきます。人づきあいも、苦痛になってしまいます。周囲に同調すると、孤立を免れるので、迎合的になる人もいるでしょう。
自分の意見を言えると楽なのに、自己主張する勇気が持てません。そうした自分を責める癖も身に着いてしまいます。
なぜ、思ったことを、感じたその時に、ことばにできないのでしょうか。その心の深淵には、人に対する根源的な不信感があります。ありのままに心を開いて見せられるほど、他人を信頼できないのです。
そうなったきっかけが、必ずあります。それは、最近の出来事などではなく、記憶の中にも留まっていないほどの遠い過去の「原体験」でしょうか。それを癒していく過程も必要かもしれません。
人の中にいると気疲ればかりして、帰宅するとどっと疲れを覚えるのでは、せっかくのパーティも楽しくありません。何らかの役割を演じなければならない場合、往々にしてこうした傾向もあることでしょう。本来の自分らしくない自分を演出するから、疲れるのです。それも、不本意な、やりたくない役割ではないでしょうか。
親しい友人たちとの集まりの場合、こうした消耗感はないはずです。ありのままでいることを、相手が許してくれるからです。
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