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権威主義的パーソナリティ

 T.W.アドルノ(1903~1969)は、因襲主義、反内省主義、迷信とステレオタイプ、不寛容等の権威主義を構成する9つの心理的要因に基づいてファシズム尺度を作成しました。そして、この性格も持つ人々を、ファシズムや自民族中心主義、政治経済的保守主義など、反民主主義的なイデオロギーに動かされやすい潜在的ファシストと規定したのです。

 権威主義的性格とは、
 強い者、権威ある者には同調、服従してへつらい、弱い者には力を誇示して支配しようとする傾向が顕著です。そうすることで、自らの不安、孤独、無力感を逃れようとしているといえます
 それは、差別者のパーソナリティ構造とも重なります。


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フロムは、孤独と不安に耐えられない人は、支配、従属への欲求を持つといいます。そして、不安定で脆い現代人の自我から生じるこの二面性を、サドマゾヒズム的性格と呼んでいます。
 ナチス大頭期のドイツの人々の中に、この精神構造の典型を見て、差別や戦争を支える大衆心理的な基盤を指摘しています。
 すなわち、我々か彼らかといった、人種的、宗教的などの偏見と差別意識にとらわれやすいのです。
 そして、自分たちの仲間だけに忠誠心を感じ、他の集団には冷淡です。
 我々か彼らか、敵か味方か、白か黒かといった、二分法的な決め付けをします。グレーゾーンを受け入れられません。
 型にはまった紋切り型の考え方(ステレオタイプ)にはまりやすく、人間を人柄ではなく、肩書き、生まれ、家柄、学歴などの外面的な特徴で判断してしまいます。
 そして、その表面的材料を元に、人間を上下関係で捉えようとし、自分より上なら媚び、下なら当然支配できると考えます。
 正しさにこだわります。正しさこそは、権力をふるって批判を浴びない条件と考えているのです。
 人間を物のように考え、人を利用しても平気でいるかのように、見えます。

  こうしてみると、権威主義的性格とは、自己愛の障害からくる強迫的傾向や、発達障害の特徴を多く含んでいるといえそうです。

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テーマ: アダルトチルドレン | ジャンル: 心と身体

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