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妄想性(偏執性)障害

 妄想は統合失調症の主要な症状ですが、認知症やうつ病など、脳内の何らかの異変に伴って出現します。
 妄想性障害の特徴は、妄想の内容がさほど非現実的ではなく、ほかには精神病症状がないことから、一見して普通の人に見えます。相手との距離が縮まったときに見えてくるミクロな狂いです。

 妄想とは、非現実的な頑固な信念です。中でも最も多いのは、被害妄想です。自分の料理にだけ、毒が入っているのではないかという不安を払えません。また、電話は盗聴されているのではないかと疑います。人が囁きあったり、笑ったりしているのをみると、自分のことが話題になっている、悪く言われているのではないかと思います。
 身近な人にとって、本人はとても辛い心的世界にいるように見えます。したがって、現実は少なくともそれほど捨てたものじゃないと教え諭したくなります。
 ですが、頑として受け付けません。むしろ、危機的状況に疎く、安穏としていると非難されたりします。


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「日の当たる坂道よりも湿った洞窟が好き」
 妄想性障害には、こうした心性があります。日の当たる坂道は、道端の花を眺めたり、行く手に思いがけず小川を発見する喜びもありますが、何よりもまず、自分の足で歩かねばなりません。時おり、小石を避けながら。
 小石を踏んで躓いたら、痛みやかっこ悪さから、誰しも腹立たしく感じることでしょう。ですが、この石が自分を落としいれようとしていると恨むところまでは達しないかもしれません。
  妄想性障害の人は他罰的で、よく腹を立てる人です。彼らはいつもびくびくしています。自分が悪く言われないように、攻撃されないようにと常日頃気を使っています。こういう状態ではとても、自分の責任を引き受けることは出来ません。 認めたところでいのちまで取られることはない、という開き直りが出来ず、一挙に不安感が雪崩を起こしてパニックに陥ってしまうのです。
 一生懸命、不本意ながら社会に沿おうとしている、それだけでいっぱいいっぱいなのです。そこで、そんな自分を躓かせる「石」を恨みます。
 こうして社会が加害者であり、自分が被害者であるという構図が出来上がります。被害妄想に陥ることによって、自責の念から免れることが出来るのです。この利点のために、妄想を手放せません。
 そして、内心怒りに燃えながら、それをぶつけるだけの強さがありませんから、慰めやいたわり、賛同を周囲に求めます。攻撃性を内に秘めながら、表面上はねちねちと愚痴っぽくなります。あなたは悪くない、間違っていないという、他者の証明は、やはり欲しいのでしょう。
 ところが、いかに自分が被害者であるかを訴えたところで、真の慰めは得られません。寄ってきては愚痴ばかり言う人からは、健全な人は去っていきます。近寄ってくるのは、他人の不幸から蜜を吸いたがる人ばかりです。
 そんなことから、家族だけは味方につけようとします。その妄想を共有してもらいたいと願うのです。
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テーマ: 統合失調症 | ジャンル: 心と身体
カテゴリ: 妄想性人格障害

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