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三角関係と嫉妬

  優香は、3年もの間、遠くからひそかに想いを寄せていた【彼】が、向こうから近付いてきたとき、胸を躍らせました。ところが、親しく会話を交わすと、【彼】は優香が想像していたような人物ではありません。幻想の恋は、現実によって破られるものです。

 仕事上の悩みを打ち明けたり、自分の自慢話をするのに忙しい【彼】には、優香の話を聞くゆとりはありません。優香の失望は募る一方でしたが、それでも憧れの彼のカウンセラー役を、一生懸命こなしたものでした。初対面から「不幸な生い立ち」だという彼を、なんとか励ましたかったのです。

 【彼】は自分たちの会の活動に、優香を熱心に誘うようになりました。彼と同じ空間に身を置くこと、すなわち、それは彼の人となりを知る機会が増えること。彼がどういう人なのか、優香は知りたいと思いました。

 彼のパートナーである恵子とも、いい友人として付き合っていかれると、このとき優香は軽く考えていたのでした。ところが、三人の関係性は、瞬くうちに崩壊してしまいました。エスカレートしていくばかりの恵子の、敵意も露わな陰湿な攻撃に、優香が音を上げてしまったのです。

 そもそも、初対面の日、【彼】に優香を紹介された恵子は、物凄い形相で優香を睨みつけたものでした。最初から暗雲立ち込めたスタートといえます。

 彼は好きだけど、彼の母や姉妹は苦手。こんな時、多くの人がそうするように、優香もあの手この手のプレゼントを持って歩み寄りました。そうすることによって、心を開いてくれる、好感を抱いてくれることを期待して。

 ところが、より多くのプレゼントを要求するばかりで、恵子は一向に歩み寄ってこないばかりか、何かといえば上げ足をとったり、食ってかかったり、辛く当たるばかりです。優香は、内心恵子が大嫌いになってしまいました。

 


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  恵子がもっと友好的で、明るい女性だったら、もっと違った展開になっていたことでしょう。しかし、それを恵子求めるのは、難しいことでした。

 恵子は、【彼】が同僚の女性を、今日から一緒に活動してくれるから、と連れてきたとき、どろどろした情念が、ふつふつと湧き上がるのを感じていました。これまで彼女は、どこへ行くのも彼と一緒でした。ぴったりとつき従って、いつも彼とともに行動し、彼の趣味、彼の仕事を手伝う。これが日常の彼女は、いつも彼の行動が気になり、詮索したり、束縛するために、褒めたり貶したりしてコントロールすることも習慣になっています。

 いつも彼の傍にいながら、恵子は彼の自分に対する関わりの少なさに、物足りなさを感じていました。そしてまた、自分が彼にふさわしいとも感じていなかったのです。

 彼女は自分のルックスに劣等感を持っていました。学歴も、彼とは開きがあります。そんな恵子にとって、優香は、自分に無いものを持っている存在だったのです。優香の外見が違っていたら、内面から滲みだす雰囲気が違っていたら、彼女の優香に対する態度も違っていたことでしょう。

 

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テーマ: 恋愛依存症? | ジャンル: 心と身体
カテゴリ: 恋愛依存

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