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自己愛と否認

 自己愛性人格、妄想性人格、強迫性人格、こうした傾向の人たちの特徴のひとつとして、否認という防衛機制があげられます。否認とは現実を意識しないようにする、あたかもそれが存在しないようにする防衛機制です。自分の心の中にある不利な事実を見ようとしません。欺こうとしている対象は、他者よりも、まず自己なのです。
 自分にとっては快楽と感じられるようなある種の欲望充足が、一方で不快な結果を誘発する可能性がある場合、葛藤が生じます。すると行動を自粛する抑圧が生じ、さらにそれが強まると、欲望の存在そのものを否認してしまうと考えられます。
  自分にとって都合の悪い事実を自らが受け入れられないのですから、それを指摘されることは脅威です。そこで、指摘した相手を逆切れして攻撃し、責任転嫁できる対象を探すこととなります。得意のディベートで、退路を断って相手をやり込め、自分を正当化し、不都合な真実を決して認めようとはしません。

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また、こうした傾向の強い人は、自己分割によって、カメレオンのように違った人物像を演じ分けることを、苦もなく行っていることもあります。家庭では○○な顔、職場では××な顔と、相手によって自分を小出しにしているといえます。相手にとって都合のいい部分を見せているわけですから、表面的にはうまくいきます。
 他者に見せる演出された顔はどうあれ、自分自身が自分の欲望やずるさを自覚しえるかどうかが、重要なポイントになります。ここに否認のバリアーがあれば、限りなく自己正当化に走り、その結果の周囲との乖離を「理由なく迫害される自己」と解釈し、被害者意識に雪崩れこんでしまう可能性があるのです。
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テーマ: 境界性人格障害 | ジャンル: 心と身体

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