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恋に依存する脳

 恐怖や不安に満ちた状況から逃げ出すことができない、かといって、奮闘して状況を心地よいものに変えることもできない、こうしたストレスに満ちた状態が長く続くと、脳内にはノルアドレナリンが増えてきます。ノルアドレナリンは、不安や恐怖と深い関連のある神経伝達物質です。敵と遭遇したときに、逃走や闘争に必要な交感神経を刺激する脳内ホルモンなのです。
 長期間回避不能なストレスかに置かれると、ノルアドレナリンが大量に消費されるため、循環量が不足します。この時、人は無力感を感じ、うつ状態に陥ります。
 うつ状態は、決して感情が平坦になってしまうことではありません。傍から見て無気力、無感動に見えても、胸中には感情が荒れ狂っています。その感情は怒りです。恐怖や不安、困難をもたらした相手に対する過剰な、情け容赦のない怒りに、翻弄されています。かといって、問題の相手と対決することができません。

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この状況は苦しいものです。脳はノルアドレナリンがもたらす不快感を和らげようとします。それは、意欲のホルモンといわれるドーパミンの分泌です。
 恋に落ちたときの興奮と歓喜は、ドーパミンを過剰に分泌させます。自分が置かれた境遇が、これまでと変わらず、恐怖や不安や困難に満ちたものであっても、もう注意も向けられなくなってしまいます。地に足が着かない状態になってしまうのです。閉塞した現実に疲れきった脳が、突破口を求めたといえます。
 アルコールといった物質や、買い物といった行為もドーパミンを増やしますが、恋愛は過程が複雑であるだけに、いっそう激しくドーパミンを噴出させるのです。
 一目で激しい恋に落ちるとき、狂おしいほどの渇望につかれて相手を乞い求めるとき、その恋が形勢不利になっても冷静な判断ができないとき、それ以前の人生がノルアドレナリンの苦痛に満ちていることがあります。
 そして、渇望から生じる恋は、悲劇に終わることが多いものです。
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テーマ: 恋愛依存症? | ジャンル: 心と身体
カテゴリ: 恋愛依存

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