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孤独回避症候群


 「人は一人では生きて行かれないものだから....」
 聞き覚えのある歌のセリフを常套句にして、結婚や家庭円満の素晴らしさを力説する年配者の持論に、思わず引いてしまうような経験はありませんか?それは、単に価値観の偏りばかりでなく、いくらイヤだといっても一人で生きるしかない境遇に置かれた人たちに、不幸の烙印を押すことばだからです。
 
 かつて第二次世界大戦の終戦を知らず、ジャングルでひとり生活をしていた日本兵がいました。どのような状況に置かれても、人はその境遇になれ、生きていかれるものです。
 「あなたなしでは生きていけない」と泣いてすがった相手が去ってしまっても、自分の心臓が止まるわけではありません。心臓が止まりそうなほど、断ち切れぬ執着に身もだえるだけです。
 生物としては一人でも生きていかれるけれど、人は孤独を恐れがちです。他人との繋がりによって不安を紛らわし、退屈と孤独を癒します。それを美化しすぎれば、「人は一人では生きて行かれないものだから....」と他者に寄りかかることを正当化することにもなりかねません。
 どんな人間関係であっても、必ず負の側面があるはずです。一緒に過ごす時間を持つためには、自分自身のための時間が削られます。
 また、摩擦も付き物です。そんな時には面倒な人間関係を全部投げ出して、独りになりたくなることもあるでしょう。ですが、孤独が怖いと、独りになりきれません。失恋の痛手は友人で、友人とのトラブルはパートナーで癒してもらいたいと願うと、絶えず受け入れてもらえる存在を必要とします。

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受け入れてもらうには、まず相手を受け入れることです。すると、どこへいっても、相手の言い分を否定せず、相手が好きだという音楽を、退屈をこらえて聞き.....といった処世術も板についてきます。
 極端になると、借金の申し出を断れなかったり、独りになるのが怖いばかりに、不誠実なパートナーと別れられなかったりという悩みも起きてくるかもしれません。「どうも、お荷物になるような厄介な人が周りにいる」と感じたら、「いざ、そうした境遇に陥ったら、人間は一人でジャングルで生きていくことだってできるものだ。」 と唱えてみるといいかもしれません。
社会には温かい家庭といった群れる場所を持つ人が幸福で、そうでない人は不幸だと考える人もいるようですが、幸不幸は所詮個人の主観に過ぎません。
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カテゴリ: 認知と癒し

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