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反動形式

「あの人とはもう二度と会いたくない!」と感じる人と、二度と逢わずに済むのならいいのでいが、往々にして毎日顔を合わさねばならないことも多いものです。
 相性の悪い人とは、性格も生き方も違います。相手の常識はこちらの非常識、こちらの非常識は相手の常識といった具合に。こちらが「そんなことはいけないことだ」というビリーブを持っていることを、相手は平気で毎日繰り返しています。
 たとえば、こちらが協調や協力や調和が必要だと感じているのに、相手は眼光一つにも反感や敵意を放ち、あからさまに皮肉や嫌味、揚げ足取りを繰り返してくるとしたら、これはもう、「闘争か逃走か」の選択を迫られている局面かもしれません。そのどちらも選べないとしたら、もう一つの防衛手段に頼ろうとするかもしれません。それが反動形式です。

 苦手な上司や先輩に笑顔を振りまいたり、必要以上にリップサービスに努めたり、ちょっとしたプレゼントなども用意したりします。心の中で、「この人にもきっといいところはあるはずだ」と、いい所探しをしてみたり、「こんな態度を取るには、それなりの事情があるはずだ」と相手を理解しようと努めることもあるでしょう。あるいは、自分のどこを改めれば、好意を持ってもらえるのかと考え、自分のいたらなさ探しを始め、自己嫌悪に陥ってしまうかもしれません。

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ですが、人の好き嫌いは生存本能をつかさどる大脳辺縁系から発するもので、知性の前頭前野には、これといって思い当たる理由がない場合が多いものです。そして、コントロールすることも難しいのです。
 長年、これといった大きな衝突もなく、仲良くやってこられた友人には、初対面から好感を抱いていたはずです。逆に、うまくやっていかれそうにない人も、初対面で胸騒ぎを感じています。
 対人関係上のストレスで燃え尽きてしまうのは、後者の相手と、自分の努力によって、なんとか良い関係を築こうと、無理な努力を続けた結果といえます。
 「わたしが嫌いな人からも、わたしは好かれたい」という心理が反動形式の根底にあります。
 自分に対して悪感情を抱く相手が傍にいるのは不愉快ですから、なんとかフレンドリーになりたいと願うわけですが、こちらの好意も演出ですから、相手から作り笑い程度の反応があったら上々と考えた方が、精神衛生上良さそうです。自分の好き嫌いの感情すら、訳もなく湧き上がってきてコントロールしがたいのですから、ましてや他人の感情は意のままになりません。
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カテゴリ: 認知と癒し

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