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 妄想性パーソナリティの攻撃性

 想性性パーソナリティの人は、現実吟味能力そのものが完全に障害されているわけではありませんが、『他者の言動』に濃厚な不安や恐怖といったバイアスをかけるために、正確な認知が出来なくなっています。
 そのために他者への不信感や猜疑心が強く、何気ない他者の言動に悪意を読み取る傾向があります。この憶測、マインド・リーディングを真実と確信してしまうところから、さらに相手に対する警戒心や反感を強めていきます。
はた目には、卑屈な態度をとる臆病な人と映っても、この内面に潜む被害者意識は強い攻撃性を帯びて、身近な人々にとっては危険です。
 背景には、他者との接点の希薄さがあります。憶測による誤解はわたしたちの日常に溢れていますが、これを解くには相手と対峙する必要があります。
 「あなたの○○という意見は□□という意味にとれたが、実際はどう思っているの?」
 これによって誤解の解ける場合もありますが、損失や喪失を受け入れなければならない場合もあります。対決を怖れるといつまでも憶測は憶測のままで、晴れず、それを正当化する証拠集めをするためにますます確信に満ちたものとなっていきます。

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妄想性パーソナリティの人は、現実を引き受ける覚悟が乏しく、そのめたに自らを被害者に位置付ける妄想に安住の地を見出しているようにみえます。基底には幼児的ともいえる他者に対する強力な依存心があり、それゆえ猜疑心の強さなのです。依存と攻撃は表裏一体です。
対応としては、他者を信頼する能力と現実を的確に認知する能力の獲得がキーポイントになります。
「世の中は思っているほど悪くない」という認識に至るには、共感的、受容的態度だけでは、十分ではありません。他人に投影している自分の攻撃性や悪意を自覚すること、自分の責任を引き受けて立つ力が不可欠です。
「世間は冷たい、他人は冷たい」という主訴の背景には、依存心と疎外感が潜んでいます。多くの場合、求めすぎて得られないがために被害意識や相手に対する敵意が生じているのです。そこで
 「他人は冷たいですよ、だって他人なんだから。だからこそ、その他人のちょっとした親切がうれしいじゃないですか。」と答えると
「あ、そうか。他人は冷たいのか。」
と、「自分だけが」という被害感を払拭するきっかけになります。とはいえ、成熟への道は容易ではありません。妄想性パーソナリティの人に限らず、それは生涯をかけて行う事業といえそうです。
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テーマ: 壊れそうな心 | ジャンル: 心と身体
カテゴリ: 妄想性人格障害

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