Sponsored Link

寂しさの病理

 人が社会的に孤立し、接する対象がいない状態に陥ると、心身には様々な変化が起きてきます。睡眠障害、うつ病などの原因になるのです。
 寂しさは、副腎質ホルモンのコルチゾールのレベルを高め、高血圧などを引き起こしたり、免疫をつかさどる白血球を減少させます。
 人は孤独を感じると免疫機能が低下し、ウィルスや細菌に感染しやすくなり、逆に社会的なつながりができると免疫機能は活発になります。
 さらに、深い孤独を感じると、脳は社会的脅威に対する警戒心を強めます。見知らぬ他者に、ネガティブな感情を抱きやすくなるのです。訪ねてくる人もなく、たまにあるとすれば、それは集金人だけ。すると、必然的に、他者との接触は、損失をもたらすことという認識を持ちやすくなるのです。不信感や対人不安が生じやすくなります。
 不安を癒してくれる対象がなければ、脳は外界の脅威を過大に評価し、他人に対してネガティブになりやすいものです。社会的なつながりがあってこそ、安心して他人と接することができるのです。些細な出来事も、愚痴や本音を打ち明ける対象がなければ、重荷となって背負いきれなくなるのです。誰か、自分を解ってくれる人がいないと、永遠に続くかのような静寂の中では、夜も安心して眠れません。
 社会から切り離された状態が続くと、生きる意味も感じられず、意欲もわかず、抑うつに陥り、生きていることそれ自体が苦痛になってしまいます。

Sponsored Link


 都会の無人島に独り住むかのような状況から抜け出すには、何らかのコミュニティに属することが大切といえます。たわいない雑談でも、人と接することによって、孤独感は免れます。
 孤独の痛みは、人と接したいという欲求を生み、人を孤独から救います。多くの交友関係は必要ありません。価値観や性格が合い、自己開示がすんなりできる相手が一人でもいれば、充分前向きになれるでしょう。
 ただ、そうした対象に出会えず、価値観の違う人波にもまれながら、葛藤を抱えることも多いものです。
 それでも、他人と良い人間関係をつくろう、孤立しないようにしようと考えることはたいせつです。
スポンサーサイト

コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する