Sponsored Link

失恋の手当て

 送ってくれるはずの彼に冷たく背を向けられて、あの日独り電車を待った駅を、今日も電車で通過します。彼と彼女が一緒に入った店の前を、独りぽつりと取り残されて、きりきりと胸を痛めた店の前を、今日も通りかかります。その都度、そういえば、そんな日もあったと記憶が蘇ります。「そんな日もあった。それが何か?」胸の痛みは、さほどありません。何故、その人が去って行ったことで、あれほど胸を痛めたのか、むしろ不思議なくらいです。時は流れているのです。

 理不尽に別れを切り出された。まさか、こんな裏切りをされるとは思いもしなかった。そんなときは、こう呟きましょう。相手から告げてくれてよかった!!
 あなたなら、できそうもないでしょう。この人とはもう無理だと、内心感じていても、肩を落として去っていく相手の姿を想像しただけで、その失望を考えただけで、ことばを飲み込んでしまったことでしょう。

Sponsored Link

相手が病気の時、心配で駆けつけた日もありましたね。次々に新しいレシピを覚えてご馳走したり、相手の望むことならどんなことも叶えてあげたくて、夢中で尽くしてきたことでしょう。
 そうするうちに、最初はあった感謝がなくなり、将来の約束もうやむやになり、なんだか便利な存在にすぎなくなっている自分に気付いて、泣きながら夜も過ごしたでしょうか。
 どう思われているのか、ついいら立ってかけた言葉に、相手から返ってきた激しい怒りと別離のことば。ランチをおごることすらもったいないと言われては、愕然としてしまいます。
 薄々感じてはいたけれど、たいせつにされてはいなかったのだと、はっきり認識できてよかったのです。尽くしすぎたのが悪かったのか、もっと尽くせばいいのかと、自分に責任を求めてはいけません。同じシチュエーションで、誰もが同じ態度を取るわけではありません。相手の態度を受けて、自分の態度を決めるのが、自分の責任です。慣れ親しんだ痛みの中に居続けるのか、それとも、執着の衣を引きはがして先へ進むのか。
今は、自分の立ち位置からしか、状況が見えないかもしれません。いずれ時が過ぎれば、ドラマを見るように、全体像が見え、自分がそのドラマで演じた役柄も見えてきます。その時、反省すべき点も解ることでしょう。だから、心配はいりません。
スポンサーサイト
カテゴリ: 失恋の処方箋

コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する