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境界型人格障害への対応

 その人は、職場の入っている雑居ビルに出入りしている人でした。たまに顔を合わす程度の接触で、軽く雑談を交わしたこともあるでしょうか。その時には、特に違和感を覚えることはなかったのです。
 ところが、どこからか電話番号を知ったのか、電話がかかるようになり、それがだんだん頻繁になってきます。内容も身勝手な愚痴に同意を求めるものになり、いいかげん疎ましく感じていると、それを察したかのように、相手は激高し、今度はこちらへの非難攻撃となってきました。キレてしまったら、収拾がつきません。何時であろうが、こちらがどういう状況であろうが、電話&メールの猛攻撃です。電話が鳴ると、途端に鼓動が跳ね上がり、電話恐怖症になってしまうほどです。
 何故、こんなに怯えて暮らさなければならないのか、つい同情して相手してしまったのがいけなかったと悔やんでも、もう後の祭り。
 周囲に聞いてみると、同様の被害を受けた人は、他にも何人もいます。長文の非難メールを受け取ったり、直接職場や自宅まで押しかけてこられた人もいると聞きます。

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他者との境界線が曖昧な場合、往々にして、適切な距離感がつかめず、よく知らない相手に強引に接近したり、相手のプライベートに土足で入りこむような真似をします。幼児期の発達段階まで『退行』しているようにも見えます。他者に対して子どものような要求や感情を激しくぶつけることが多いのです。
 そして、意のままにならない相手への、常軌を逸した理不尽な怒りや癇癪。怒るだけの理由も見当たらないのに、相手をこき下ろしたり、一方的な怒りや憎悪をぶつける。そのあまりの激しさに、対象となった人は、いったい何事なのかと、相手の心理が理解できずに呆然とするありさま。
 対象となった人は、気付かず見過ごしてしまっていたのですが、繰り返し電話やメールが来る、その時点でその人は、『理想化』の対象として選ばれていたのです。
 そして、自らが神の座に祀り上げてしまった相手を、気に食わないと感じた時、激しく持ち上げた分だけ、激しくこき下ろします。相手の表面だけを見て、自分を窮地から救ってくれる救世主のように求め、普通の人間だと知ると、その位置から引きずりおろすのです。勝手に見初められ、そして叩かれる人は、たまったものではありません。必然的に、安定した人間関係はつくりにくなります。
 
見込まれてしまい、次に叩き落されたら、「期待に添えなくてごめんなさい。これが私だから。気に入らなければ、去ってくれて構わないですよ。」という自分を崩さない姿勢でいることでしょうか。
 非難は、私の期待通りになってという要求でもあります。相手の至らない点を指摘し、改めるよう要求します。応じないと、向上心がないとまた非難されることになります。それが自分の押し付けにすぎないことには、なかなか気付けません。
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