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恋に溺れる恋愛依存

 恋愛依存症は、その他の依存症がそうであるように、耐え難い現実を和らげる手段なのです。
 理不尽な要求を突きつけて、脅迫してくる隣人、それに対して一矢も報いられない不甲斐ない自分、助けてくれる人のいない孤独。寒々とした荒野をさまようような人生。大きな岩に押しつぶされたかのような、身動きの取れない日々が続くばかり.........。
 そこに、ある日突然、舞い込んで来る恋。それは一瞬にして、世界を薔薇色に塗り替えます。

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素晴らしい異性に寄り添って暮らす、そんな素晴らしい人生が、この世に存在しているだなんて!!生きていて良かった。 官能の渇きも充たされ、金銭に不自由することもなく、迫害者からも守られる。瞬時にして、そんな未来を夢想します。 不幸な生い立ち、身の上話をすると、彼はそっと抱きしめてくれて、「苦労したね。よくがんばってきたね。」
そうってくれるに違いない。
 その温かい胸に顔を埋めて、もう、これからは、何も心配しなくてもいい、愛と快楽の人生が待っている。そんな夢を夢と諦めながらも描いてしまいます。
 運命を意識します。彼はこの世でたった一人の恋しい人なのです。
 毎日毎日、どこにいても、何をしていても、考えるのは彼のことばかり。恐ろしい隣人は、相変わらず隣に住んでいるけれど、もう恐怖に震えることもなくなりました。
 ずっと片想いだった彼、遠くから見つめるだけだったその人が、声をかけてくれたその日から、もう心臓が破裂しそうなほど鼓動が弾みます。彼の姿を一目見かけるだけで、早鐘のような鼓動に、胸が苦しくて苦しくて、あまりに苦しいので押さえようとしても、胸の鼓動が止まりません。
 不毛で孤独で退屈な人生を生きていたものが、楽園を目の当たりにしたのです。そのまだ見ぬ楽園へと向けて、情熱が迸ってしまいます。
 また、恋愛経験に乏しく、恋に不慣れであるだけに、その情熱が忌まわしい破局を呼び寄せることへの想像力が働きません。
 一生懸命を尽くせば、きっと思いは通じるはず.....そう信じてしまうのです。


ですが、有頂天は長くは続きません。現実が夢想を裏切っていくのです。
 不幸だった身の上話をしても、彼は「へぇー.....」
たいして興味がありません。抱き寄せて、辛かったね、これからは守ってあげるからねと言ってはくれません。
 何よりも、彼はわたしのことをそれほど好きではないみたいという事実に気付くのです。
 恋が苦しくなるのはここからです。彼の心は、まるで花から花へと飛び交う蝶のようだと気付いても、諦められません。彼にとって、何らかの形で一番の存在になりたいという、強い願いに執着が生じるのです。

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テーマ: 恋愛依存症? | ジャンル: 心と身体
カテゴリ: 恋愛依存

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