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傷ついた子供の心理

 周囲の人々と、安心のおける関係でない状態は、大人にとってもストレスが溜まります。ましてや、まだ充分社会化されていない幼少期における虐待的な環境は、人格形成や対社会的姿勢に、大きな影響を及ぼさずには済みません。青年期は元気に乗り切っても、中高年期に差し掛かってやっと、生育期の環境の影響の大きさに気付くこともあります。

 疎外や無視、ことばによる虐めの中で生きる子供には、世の中が楽しいものという認識が持てません。
「生まれてこなければよかった」「どうして生まれてきてしまったのだろう」「眠っている間にナイフが落ちてきて、死んでしまえるといいのに。」自殺念慮は生まれたことへの後悔という発想を取ります。
 他者との暖かい交流が乏しく、傷つく経験が多いと、当然、人間は危険な存在とみなし、進んで他者と関わりを持とうとはしなくなります。社会への関心は低くなり、他者への共感も生まれません。自分を守ることが優先され、人づきあいに必要な責任感などがうまく形成されません。したがって、ますます他人とうまく関わることができず、人を避ける一方で、安心と見なした特定の誰かには過度に甘えるといった傾向もみられます。

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こうした環境下で生き抜いた人々は、アダルトチルドレン、もしくはサバイバーなどとも呼ばれています。表面的には大人の分別で如才なく振る舞っていても、本音をなかなか語れない等の特徴があります。他人に対する恐れの感情が強いのです。それを過度の迎合や従順で乗り切ろうとしたり、他者に抜きんでようとして仕事や勉強に完璧主義を示すことも多いでしょう。
 親や虐待者に対する怒りが、根強く胸中に燻っている場合もあります。親のようにはなりたくないと思いながら、同じような行動を取ってしまう場合も多いものです。 傷ついて人づきあいが嫌になり、一人では寂しくて人を求め、といったアンビバレントな葛藤に常に苦しんでいたりします。
 何をしても許し受け入れてくれる非現実的な愛の幻想を抱き、目の前の相手を冷たいと責めて距離を開けたり、といった傾向もありがちかもしれません。傷ついた子供の心理は、愛されることにウエイトが置かれています。そのためには迎合もするし、牛耳れるとみなした相手は支配して、安定を図ろうとします。
 愛されたい、許されたい、尊重されたい、高く評価されたい。かつて望んで得られなかったものは、自分が自分に与えたいものです。人からの評価のために自己演出などしなくて済むほどに。
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テーマ: メンタルヘルス | ジャンル: 心と身体
カテゴリ: 認知と癒し

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