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自尊心の回復

 あらゆる人間関係の中に、自尊心を挫く心理的虐待ははびこっています。あまりにありふれていて、誰しも強く意識しないかもしれません。そうした日常の些細な傷つきの積み重ねが、じつは心に深いダメージを与えます。中でも、成長期の養育者との関係は、後々まで尾を引きます。
 人は、子供時代に、受け入れられ、見守られることによって、のびのびと成長していきます。逆に干渉され、否定されてばかりでは、自分のことが好きになれません。大人になってからも、人間関係がうまくいかないと、自分の器量不足だと自分を責め、恥じる傾向が強くなります。
 否定された経験を軸にして、自分は誰からも愛されない人間だと確信するようにもなります。誰からも褒められたことがなければ、自分の美質に気付き、自らを信頼するのは難しいことなのです。認められ、受け入れられた経験がないために、自分を受け入れることが難しい、これが自信がないという状態なのです。こうした状態のときは、自分の性格や容姿などに否定的な評価ばかりをしています。

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人の個性は、ある場面では長所として働き、同じ個性が別の場面では欠点になりうるなどと言われても、納得できません。解放的な人たちの個性は全てが有利で、内向的な自分は、全てダメだと考えています。あまりにも否定されて育ったために、自分を肯定的に受け止められなくなっているのです。そうした不安定で苦しい内面を癒すためには、自らが自分の親となって、幼い日の自分を育てなおす必要があるかもしれません。
とはいえ、プラスのストロークが何もない状態で、自分を受け入れるのは難しいものです。かつての養育者や教師、友だちなどによるネガティブな評価を払拭するために、今現在の他者の目や成果に拘る傾向もあることでしょう。良い結果を出し、周囲に認められ、過去を跳ね返したいという思い。それはそれで、苦しい道のりです。人に譲歩し過ぎたり、利用される関係に甘んじたりと、生きづらさを感じることもあることでしょう。努力が実り、友好関係を得られることもあれば、徒労に終わり、もっと早く決着を付ければよかったと、後悔するかもしれません。そのときは、結果はともあれ、頑張り続けてきた時間を労ってください。よく頑張ってきたねと、その努力と忍耐力を認めて誉めてあげてください。
 子供の頃を振り返って、あのような親を持ち、あのような環境で育ってきたのだから、たいした人物にはなれそうもないと嘆かないでください。いっそ生まれなければよかったと願った幼少期、そのような過酷な環境を生き延びてきたのです。そして、今は、いつまでも大人げない人の心性について、あの頃よりも深く理解しています。理解できるようになった分、怖いことが減ったとも感じています。
 かつて加害者として目の前に立ちはだかった人たちも、それぞれに人生の不毛さを抱えた悲しい人だと気付いてもいます。辛い経験は、あなたの中で成熟してあなたを深い人間に育てたのです。その自分を誇ってください。
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カテゴリ: 認知と癒し

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