Sponsored Link

許せるということ

 「今のわたしなら、あんなことはしない!」そう振り返るとき、わたしたちは過去の自分の愚かさが許せません。同時に、あの日あの時、あの人にされたことを、振り返るたびに腹立たしく感じることも多々あります。ましてや、自分を陥れた相手が、その時の勝利によって、以後幸福を甘受しているのは許せません。内心、相手の不幸を願うこともあるでしょう。
 ただ漫然と時間が過ぎることによって癒されない感情は、受け止め方を変えることによって、もっと積極的に癒す必要があるのかもしれません。なぜ、あのようなことが起きたのか?それは、過去の自分も、そして他者も、皆未熟だからなのでしょう。

Sponsored Link

皮肉、嫌味、揚げ足取り、暴言のオンパレードだったかつての先輩や上司。今、同じ年齢に達したあなたは、年下のまだ柔らかで純粋な相手に、そうした仕打ちをするでしょうか? かわいいなと感じて、笑顔で声を掛けるあなたは、あの時のあの人よりも健全なのです。同時に、ストレスとコンプレックスに潰されそうで、手近な相手に辛く当たらねばならなかったその人の心情も、少しは察せるようになったかもしれません。
 地獄に落ちてほしい? その人の魂は、その時すでに地の果てに居たのかもしれません。関係のない相手に当たり散らさねばならないほどのストレスが、その人の周辺にあったことでしょう。
 「かわいそうな人だったんだな」無理にそう納得させようとするのではなく、腑に落ちる形でそう思える時、かつて苦しんだその人の影響下から、あなたは脱することができたのです。
 あの頃の自分も許してあげましょう。あの頃は今ほど人の心の深淵も知らず、先の見通しも甘かったけれど、あの頃はあの頃で最善と信じた対策を尽くしたのです。人心に潜む負の情念に警戒するようになったのは、あの忌まわしい経験からの収穫に他なりません。あなたはあの頃より成熟したのです。そんな自分を誇らしく思って、心にある苦い後悔を許してください。まず自分を許さなければ、なかなか人を許せるようにはなれません。
スポンサーサイト
カテゴリ: 認知と癒し

コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する