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電話魔の心理

 嫌な出来事があった時、心が不穏に揺れる時、人は誰かにその出来事を話すことによって、肩の荷を軽くしたいと願います。そして、自分の重荷ばかりに心が捕らわれている時には、聞き役にとってそれがやっかい事であることを自覚しえないものです。ジョークを交えて客観的に話せる余裕があればいいのですが、誰かに対する激怒や憎悪に怨念の炎が燃えているとき、その業火は聞き役までも焼き尽くしてしまいます。
 怒り狂っているときには、100%の同意が欲しいのです。客観的な意見、特に自分の非を指摘されるようなことを言われると、聞き役まで敵のように感じてしまいます。聞き役の指摘する別の視点から、出来事を見る余裕などありません。こうした、泥沼から慰めを求めるような電話は、友情や恋愛に修復不可能なヒビを入れかねません。

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逆に、ほんの少しの愚痴なら、聞き手に勇気を与える効果もあるのです。人は誰も、胸中に重荷を抱えながら、表面上はいつも通りの穏やかな態度で日常をこなしています。ですから、時には、友人のため息や、胸中の吐露が「問題を抱えているのは自分だけではない。日頃口には出さないけれど、誰も皆たいへんなんだな。」と、共感を呼び起こすのです。それも、相手とある程度親しい間柄なればこそかもしれません。
 電話魔と呼ばれる人は、知っているのは名前と顔程度の顔見知りにも、躊躇わず電話します。何かにつけて頼り、助けを求めることに、良心の呵責を感じないのです。過去に自分がいじめた後輩や隣人だとしても、穏やかで優しい人なら、かつての自分の仕打ちを忘れたかのようにすり寄っていきます。
 怒りや寂しさなどのネガティブな感情を、自分の中で消化できずに、受け止めてくれる相手を探しているのです。感情の落ち着く先を求めて、次から次へと、何十人もの人たちに電話をかけ続けます。辛抱強く聞いてくれる人が相手だと、何時間も電話を切ろうとしません。相手の時間を奪っているという感覚が持てないのです。一方的に友人だと認識していたり、付き合ってあげているといった、いいことをしているという感覚でいることもあります。ですから、辛抱強く聞いている相手に、「聞き方に真剣みがない!」とキレて激高することも少なくありません。
 こうした特徴は、自他の境界線意識の希薄さを物語っています。自分の感情を相手に背負わせ、自分の意見に相手が従うことを求めます。双極性障害、ボーダーライン人格に見られがちな特徴です。聞き役になる人は、自分の許容範囲の境界線を、相手に代ってしっかり引いておく必要があります。
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