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アスペルガーと暗黙の了解

 軽度発達障害の特徴は、仕事や人間関係が長続きしない事だと言われています。成長期にいじめや引きこもりを経験している人も多いことでしょう。
 「普通」の人にはアスペルガー症候群の人の言動が理解しづらいものです。そこで、どうしても付き合いづらく感じる傾向が強くなります。
 気分が頻繁に変わり、その都度、言い分がコロコロと変わり、いつも自分の都合や利益ばかりを優先し、約束もその時の気分次第で実行しない、責任を問われると巧妙に相手に転嫁するといった態度が目につくと、自己中心的で神経質で面倒くさい人と敬遠されてしまいます。そうした行いがどういう形で自らにはね返ってくるかを全く理解してないようにも見えるので、愚かな印象も与えることでしょう。
 ところが、知り合いの人たちの心理を的確に見抜いたり、状況判断に長けた意見を述べるのを聞くに至って、周囲は驚きます。それほど他者の心理に通じているなら、どうして目の前の相手を理解せず、傷つけるような言動を取るのだ?という驚きです。

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とある状況に居る人たちを遠くから眺めている場合には的を得た分析ができるのですが、自分自身の対人関係の場合には、自分の立場しか見えない傾向が多いのかもしれません。
 人が日常の中で何気なくこなしている、状況を読んだり、相手の出方を見てこちらの態度を決めるという駆け引きは、高度な社会的スキルを必要とします。アスペルガーの人は周囲の人を戸惑わせますが、自分もまた戸惑う経験を重ねて、自尊心が下がっていることが多いものです。
 人との距離がとりにくく、好意を持たれていると思って近づきすぎ、それに自ら戸惑ったり、間が持てず傷ついて離れすぎたり、そうするたびに感情が揺れやすく、否定されると逆上し、その激しさがまた相手を怖れさせたりすることでしょう。
 こうした特徴は、前頭葉の働きの不活発な部位があるせいだといわれています。自らの信じるたった一つの価値観を絶対視しやすく、目的志向に走ってパワハラ上司になったり、いら立ちを最も安全な相手にぶつけてドメスティックバイオレンス加害者にもなりやすい傾向があります。周囲は理解するよりも先に、距離を開けてしまいかねません。
 ですが、もしも距離を開けられない位置に居るのなら、こちらから理解しようと努めたいものです。さらに負の報酬を与えない程度には。その人は、その「世の中のルール、暗黙の了解」から逸脱した生き方で、すでに多くの負の報酬を受け取ってきているはずですから。
 自分もまた不完全な一人の人間として、共に学び、ともに成長していこうという姿勢が大切なのかもしれません。
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カテゴリ: 脳と精神

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