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できる同僚と自尊心維持

 その人が同僚でなく、たまに逢って食事したりおしゃべりする友人ならば、その人の特技や優れた資質は、他の人たちに紹介するとき、あなた自身の自慢になるかもしれません。ところが、その人が同僚で、プロ顔負けの楽器の演奏を忘年会で披露したとしたら......。なんとなく、おろしろくない。そんな心境になるかもしれません。その人の性格に難があるわけではなく、自分に対しても好意的に接してくれている、オフタイムも雑談などして楽しく過ごしているので、何の問題もない、そのはずなのに......。
 そのとき、あなたは、自尊心の低下に苦しみながら、その人の演奏を絶賛する周囲に同調して、拍手を贈っているのです。
 人の自尊心は、他者との関係で揺らぎます。その人との距離が近ければ近いほど、自己評価に関わる状態となると、自尊心の低下を守ろうとする心理が働きます。
 趣味分野ですらこうなのですから、日常の仕事において、その人の頑張りが高く評価される状態は、当然のことながらおもしろくありません。その分野で抜きんでればいいのですが、そうでない場合、今は活かせる境遇にないが、自分にも得意領域があることを胸に言い聞かせながら、相手との良好な関係を心掛けるという対応になることでしょう。

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相手がこちらに対して友好的だということは、相手には嫉妬や羨望はなく、自分がリードしながら協調して仕事を進めていることに満足している状態だと言えます。こちらが自尊心の維持に苦慮していることなど、想像だにしていないかもしれません。
 ですから、気軽に、「あれ、やっといてください。」と指示もしてくることでしょう。すると、頼まれたサイドは、フラットな関係のはずなのに、上下関係が生じてしまっているようで、いっそう苦痛を感じます。
 比較的友好的に見える関係でもこうなのですから、職場の人間関係が波乱を生じがちなのは無理からぬことかもしれません。仲良くやってきたその同僚が、違う部署への配属や退職などで去って行ったとき、そこで生じた感情は寂しさでしょうか、それとも嬉しさでしょうか?
 誰もが自分は優れていると思い、その自信により、自尊心は保たれています。ですから、できる同僚の傍に居るのは辛い事なのです。その人は、あなたの自尊心にとって脅威だったのです。
 人は、劣等感を抱かせるだけの友人を好きにはなれません。相手の美質を見つけて誉めたり、逆に周囲の評価が自分に集まった時には謙遜の姿勢を取るのは、余計な嫉妬に足をすくわれないための配慮と言えます。ところが、自尊心が低くなりすぎると、声高に自慢したり、他者を批判してその魅力を認めなかったりと、対人関係の王道の逆を行く人もいます。
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カテゴリ: 認知と癒し

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