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支配の構図

 パワーハラスメント、モラルハラスメントとは、職場上の上司などが、自分が人として上位にいると錯覚して、権力を乱用し、逆らえない人を心理的に追い詰める行為です。長期化するだけに、一過性の災害や事件との遭遇にも増して、被害者の心にPTSD(心的外傷後ストレス障害)を発症させる可能性があります。
 権力の元に忍従を強いられる人は、なぜ?こんな扱いを受ける覚えはない、と、内心怒りを募らせることでしょう。そうした内なる反発すら忘れた人たちの自尊心は、低下する一方です。こうなると、回復までに時間がかかります。たとえ、その環境を離れたとしても、いつまでもことあるごとに忌まわしい記憶が蘇り、理不尽さに苦しむことになりかねません。
 そのとき、立ち向かえなかった自分を過小評価し、相手を実存以上にパワーのある存在と見なしていることが少なくありません。巨大化した相手の影を、実像サイズにまで戻す作業が必要になってきます。相手の真の姿を知ることが、回復につながるのです。

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目的志向の加害者は、前方しか見ません。左右は見ません。共に走る仲間が疲れてくると、軟弱だと非難することはあっても、気遣いいたわることはありません。ロボットやコンピューターのように扱います。壊れてしまっても、取り換えれば済むことなので、気にも留めません。
 そうした相手に認められようと、首尾よく仕事をこなしても、さらに大量の仕事が舞い込むばかりです。
 その人の根底にあるのは特権意識、所有意識でしょうか。仕事の推進のために働く車輪の部品の一つ一つ、相手をそう見なしていると、その一人一人が様々な事情を抱えて、今、この場所に共にいる人間だと言う視点に立てません。従って、一人一人が抱える人生ドラマに共感も同情も覚えません。関心すらありません。
 その人は、立て板に水のように、見え透いたお世辞を並べることはあっても、心底相手を尊重することはありません。上着のバッジには目ざとく気付いても、人格の内なる人間力には尊敬を払いません。そして、自分なりの価値基準で格下だと見なした相手には、見下しの念が生まれます。人それぞれの、苦楽に満ちた人生ドラマと、それを越えてきた重みに気付く力はないのです。それは、自分自身の人生の軽さを物語っています。
 それほど冷淡に、駒のように他者を扱う人も、初対面ではリーダーシップに満ちた魅力的な人柄に見えることも少なくありません。その人当たりの良さがどこか不自然で作為的に見える場合は、自分の直観を信じましょう。支配的な人の親切には、下心が見え隠れしているものです。
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