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反社会的パーソナリティ

 私たちが日常の中で悩まされる「非常に困った人たち」は、性格という枝葉の部分は違っていても、共通の根を持っていることが多いものです。規範を守って集団に加わろうとする意識が乏しく、「自らの欲求や気分」に従います。その結果、社会規範を無視して他者に迷惑や苦痛をもたらすことも少なくないことでしょう。
 その「気分」は非常に衝動的でコロコロ変わり、近視眼的で、自らの言動が何をもたらすかを予想しません。また、その結果が目の前に示されても、学習せず、同じ嘘を何度も繰り返します。それによって奪われる他人の利益や被る痛手には、想像力が及びません。自らの心もまた感受性に乏しく、周囲の目には、打てば響くような反応の乏しい、何となく奇妙な人と映っていることもあります。
 たまりかねた相手から抗議されると、往々にして逆ギレで答えます。他者には何の関心もなく、その痛手にも気づかず、自分しか見えないのですから、当然の反応かもしれませんが。相手に去って行かれるなどの不利益を被りそうな場合には、ご機嫌を取ろうとします。
 反社会的な行為をする衝動的な人は、必ずしも知的能力が低いわけでありません。それだけに、周囲の人たちは、何故信頼を失墜し、集団から排除されかねない愚かな言動を取るのか、理解に苦しむことでしょう。




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極端な自己中心性、後先考えない衝動性、常習的な虚言、癖、他者を裏切る事、傷つけることへの罪悪感や共感の欠如、反省や良心の不足。こうした人たちは、傍目には、感情表現が乏しく、深みや芯のある意見も述べず、冷淡で何を考えているか解らない人と見られがちです。他者の心情に対する配慮を全くせず、自己中心的に人を利用したり裏切ったりを繰り返して、身近な人々を翻弄するので、周囲の人々と信頼関係に基づく絆を築けません。ですが、基本的に、他者には無関心ですので、親しい友人や恋人がいないことに対して、あまり孤独や淋しさを感じている様子もありません。
 その一方で、他者からの誘いに屈しやすい、意志薄弱な傾向もあります。自分にしか関心がないので、自分の体調には人一倍過敏で、泣き言は多く、家族等にケアを要求しがちです。
こうした衝動的で不誠実、愛も憐れみも知らない皮相的な人々は、そうでない人たちとは、脳の働きが違っているようです。側頭葉内側の情動を司る扁桃体と、人間らしい知性を司る前頭葉、その一部である眼窩前頭皮質をつなぐ鉤状束の形成が不十分であるため、扁桃体で生じる情動を前頭葉で制御、コントロールできず、五感から入る他者の情報も前頭葉で充分に吟味できないのではないかと考えられます。
 多くのパーソナリティ障害は、充分に機能しない脳の微細な障害が中核をなしています。傍に居る人たちがその障害に翻弄されないためには、まずその特徴や傾向を理解することが大事かもしれません。
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カテゴリ: 脳と精神

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