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被毒妄想

 被害妄想の一つで、自分が食べる食物に毒を盛られるのではないか、という思い込みに囚われて、家族と食卓を囲めない状態になります。家族が作った手料理でも、毒が入っているかもしれないという疑念から、口にすることができません。したがって、好きなものを買ってきて、家族は別に一人で別に食事を取るという状態になります。
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家族が作ったものが食べられないのだから、家族が毒を入れていると考えているのかと周囲は判断しがちですが、そうではありません。特定の誰かが加害者だとは思っていないのです。いつ、誰が、何のために、どうやって、どんな種類の毒を入れたのかという質問には答えられません。
 ただ、近隣住民から疎外されている、悪意を持たれている、亡き者にしようと狙われているといった、恐怖感が根底にあります。コミュニケーションスキルの稚拙さゆえに、対人関係が築けず、常に疎外感を持ってきたという背景があるかもしれません。常に自分は蚊帳の外と言った疎外感から発展して、周囲の悪意を感じるようになったのかもしれません。
 そして、被毒妄想を完全に確信しているわけでもありません。家族以外との会食を余儀なくされた場合など、食事することは可能です。翻って考えると、家庭は安心できる場所だからこと、妄想が出ると言えるかもしれません。真っ向から否定されそうな相手には、妄想概念を口にしないのです。甘えが許されて、受け入れられる相手だからこそ、妄想と共に、自らを受け入れない社会への怒りや恨みを吐露しているのでしょうか。
 自分を受け入れてくれない周囲への怒りが、周囲から被害を受けそうだという妄想を作り上げているかのようです。誰しも、自分が受け入れられていないてという状況は、不安なものですが、どの程度危険かを判断したり、どう対処すればいいのかを考慮する能力が乏しいために、恐怖が暴走している状態と言えます。
 原因は胎児期や乳幼児期の何らかの脳のダメージで、前頭葉機能が低下していると考えられています。重篤になるほど、本人に病識はなく、薬や医師への不信感から、自発的に病院へ行くことは難しいかもしれません。家族は忍耐強い対応を求められます。他にも、経済的負担や身の回りの世話など、家族の負担は少なくありません。家族にも支援が必要です。
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カテゴリ: 脳と精神

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