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回避的パーソナリティと葛藤

 自分の全てを受け入れ、愛してくれる人に出会いたい、等と願っていると、結果として対人関係を遠ざけてしまうこともあります。他者は期待通りにはならず、傷つくことも多いからです。深い人間関係を築きたいという気持ちと、傷つきたくないからと壁を作る、そんな二つの相反する気持ちで、絶えず葛藤が生じている状況にもなりがちです。
 中には複数の異性と付き合うことによって、一人の対象を失うことへのダメージを避けようとする人もいるでしょう。多くの友人知人と広く浅く関わることで、傷つくシーンを回避しようとする人もいます。これでは人と関わる喜びは生まれにくく、場合によっては相手を傷つけてしまいます。
回避的パーソナリティの人は、ありのままの自分が受け入れられるということに、どこかしら自信がありません。子供の頃、親からあまり褒められたことがない、という人も多いものです。また、いじめや疎外と言った心理的痛手から、自分に自信が持てない、そうした成育歴が背景にあるのかもしれません。
 繊細で、他者からの批判に過敏など、打たれ弱いところがあります。そのため、人といると気を使いすぎて疲れてしまう傾向もあります。過去のうまくいかなかった恋愛経験などから、前もって否定的な予想をしてしまい、新しい対人関係に積極的に踏み出せません。ですが、一人では寂しいので、そこに葛藤が生まれます。

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人と親しくなりたいのですが、自分からは行動を起こせず、相手から近づいてきた場合も、警戒したり、気疲れしたりで引いてしまいます。人に接近することで、相手から干渉されたり支配され、従属的な立ち位置になることも好みません。
 一方で、寛容で従順な相手を求め、相手の優位に立つ上下関係の安定を好みます。恋人やパートナーに支配的となり、相手からDV、モラルハラスメントと認識されることもあることでしょう。絶対安全な相手とそうでない相手とによって、極端に態度を変えてしまうのです。周囲の評価を得たいあまりに、外ではワーカホリックとなったり、ストレスが激しくなると家族に当たり散らしたりといった傾向も生まれます。
 周囲から受け入れられたい、愛されたいという願いの強さが回避を生むという展開は、ちょっと意外かもしれません。周りからは、どこかよそよそしくて、他者と心から親しくなりたい欲求が無いように思われているかもしれません。
 こうした葛藤のスパイラルを払拭するには、愛されなくても大丈夫な心理状態を作ることでしょうか。回避的パーソナリティの人は、愛されるために、相手にとって都合の良い人を、無意識のうちに演じがちです。これでは本音との間に葛藤を生じざるを得ません。
 人間関係は、自分の努力だけではどうにもならないことも多いものです。相性やタイミングにも左右されます。うまくいかなかったら、自分のどこが悪かったのかと責めて、さらに自己演出を重ねるよりも、相性が悪かったと割り切って、素のままでいて心地よい相手と仲良くしたいものです。
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