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不安障害-暴走する恐怖

 不安障害は症状によって様々なサブタイプに分類されていますが、重複している要素も多く、合併症も頻繁に見られます。こうしたこから、共通する神経回路の異常が考えられています。
 恐怖を感じると、扁桃体が作用します。「これは逃走か闘争か」を決断するための、通常の反応です。
 これに対して、問題となるのは、それほど危機的ではないと前頭葉が判断を下しているにもかかわらず、特定の相手や事柄に、強い恐怖を感じてしまうといった場合や、不安の発作が予測不可能に生じてしまう場合です。恐怖感によって、その対象を避けたり、不安感を和らげるために、不合理な行動に走ったりと、日常に支障をきたしてしまいます。
 「それほど危険ではないと解ってはいるが、恐くてたまらない。」時、扁桃体からの出力が過剰になっています。

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 不安感による精神的苦痛・強迫観念
(ある人物から脅迫された。ハッタリだと判断してはいても、恐ろしくて、その相手の気配を感じるだけで脅える。
家庭のある身で、若い女性の気を惹いたことがばれて、職を追われるのではないかという疑念を振り払えない。)
その心配の内容は、第三者の目には、過ぎているという程度をはるかに越えていることも、往々にしてあります。「そんなに危険ではない」と解っていても、強い不安感を鎮められず、相手を過剰に避けたり、遠ざけたり、あるいは攻撃して、人間関係をギクシャクとした硬直したものにしてしまいがちです。
統合失調症圏内の妄想症状のように、修正不可能な概念ではありません。「恐れすぎている」と前頭前野皮質で自覚しながらも、その恐れを払拭できないがために、目の前の対象に「恐れ」から対処しているのです。
 傍目には「臆病」と解釈されるこの状態は、恐怖の対象に対する過剰防衛、理不尽な攻撃となって、犯罪や社会問題につながることも少なくありません。そうした場合も、内なる恐怖、精神的苦痛ゆえに、自らの行動が不適切で理不尽なものであったことを、なかなか認識しえません。認識の変化は、扁桃体中枢回路の沈静化とともに、ゆっくりと、生じてきます。
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テーマ: 不安定な心 | ジャンル: 心と身体
カテゴリ: 脳と精神

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