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ブラック企業 上司の本音

 連日、些細なことで上司から罵倒されたり、ねちねちと嫌味ばかり言われていたら、抑うつ状態に陥り、いずれ休職や退職に追い込まれることになりかねません。個人経営の小規模や事務所など、経営者の横暴が野放しにされやすい環境で、限度を知らない嫌がらせは起きやすいといえるでしょう。
 陰湿な攻撃は、執拗です。「ここまでするのか」「良心の呵責を感じないのか」と訝るほどの執拗さです。しかも、一方で、もう一人の社員を褒め称えながら、もう片方を蹴り飛ばすといったやり方もします。
 なぜ、私だけが?と、選ばれてしまった一人は、理由が解りません。褒め称えられている同僚と、仕事の出来不出来の差はないのです。何か、人間として落ち度があるのだろうかと、だんだん自信を喪失していきます。毎日、首をすくめて委縮しているせいで、仕事のミスも、いずれ増えてくるかもしれません。
 やがて、この仕事は自分には合わないのだろう、上司は、こちらから辞表を出すよう仕向けているのに違いないと、考えるようになることでしょう。こんなところに長居すれば、うつ病になってしまう、他にもっとましなところがあるはずと考える人ほど、早く辞表を出すことでしょう。

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 確かに、その経営者は、従業員は消耗品だと割り切っているかもしれません。ですが、3日や3か月で辞表を出されたいとは思っていないかもしれません。仕事を覚えてもらうまでにかかるコストを回収するには、もう少し時間は必要なのです。

 面接時には愛想の良かった上司が、入社すると態度を一転させ、ワンマンぶりを発揮、横暴にふるまうのはありがちな話です。新入社員は、自分がいたらないからだと委縮し、上司の期待に沿おうとします。まじめで内向的な人ほど、自分を恥じて努力することでしょう。
 そこに、上司は追い打ちをかけます。「お前、そんなことも知らんのか。いい年をして。うちは、慈善事業をやっているんじゃないんだ。こんな仕事ぶりに賃金は出せん。」いい年といっても、上司の半分以下の年です。上司の攻撃は仕事の限度を上回って、人格にも及んでいます。まじめな従業員が、迷惑がかかるからと辞職を切りだすと、上司は予想外に、意外そうな顔をします。

 従業員の予想に反して、解雇したいがためのいびりではなかったのです。「負い目」を植え付けるマインドコントロールだったのです。無理難題や無賃労働に耐えさせるために。
 そして、耐える人には、その組織の中でしか通用しない「常識」が待っています。この組織はおかしい、ありえない、非常識だ、と感じても、ここに留まりたいなら、口にはできません。
 中には、組織の価値観を受け入れて、ハードで見返りの乏しい労働に従事する人もいることでしょう。そうした人たちのボランティア的な労働力あってこそ、組織は成り立っています。
 何の報酬もないにもかかわらず、自社の製品を自分も買い、親族にも勧め......といった活動を、進んでする人もいるかもしれません。売り上げを伸ばした人は称賛されますが、利益はすべて経営者の懐に入ります。
 劣悪な環境下で働くには、夢や働き甲斐、社会のために役に立つ仕事をしているという使命感が必要です。自尊心の高まりや、優越感も必要でしょう。経営者は飴と鞭を巧みに使い分けて、従業員を奴隷化していると言えるかもしれません。
 仕事のできない上司の、コンプレックスからの弱い者いじめには、何の魅力もありませんが、切れ味のいい上司の横暴ぶりは、一種独特のカリスマ性を持っていることもあります。まるで、自らの発するあざとい光の下に集まってくる信徒を消費する教祖のように。この人に出会って天国への門が開いたかと思ったら、それは地獄に転落するブラックホールかもしれません。
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テーマ: 人生を豊かに生きる | ジャンル: 心と身体

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