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不安障害と嗜癖と抑うつ

 脅迫・恐喝やパワーハラスメント、いじめなどの特定の人間関係から、恐怖感が持続しているような場合、その精神的苦痛から、人は報酬系を刺激する事柄を求めます。ゲームに興じる、買物をする、などなど....。その興奮によって、持続する恐怖感を自己治癒するのです。
 なかでも、恋愛は、強い歓喜と熱狂をもたらします。人は不安な状態にあるとき、持続する苦痛のなかにいるとき、恋に落ちやすいのです。
 恋に落ちたその瞬間に、脅迫者の影は、脳裏から消え去ります。寝ても覚めても、浮かぶのは恋しい相手のことばかり。少ない刺激で、扁桃体中枢回路が恐怖のスイッチを入れる脳は、また同様に、乏しい刺激でも、熱狂のスイッチを入れます。爆発的な感情を静止できないことにおいて、どちらも同様です。

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 特定の人物に激しい恐怖を感じて、接することを異常に恐れて逃げ隠れするときと同様に、今度は、好ましい相手に近づかずにはいられません。どちらも、「過ぎている」と意識しながらも、扁桃体からの感情出力の奔流に抗えません。恋愛依存は、不安障害、恐怖症からの脱出経路上にあるともいえます。
 その恋愛依存が、破綻によって終わりを告げざるを得なくなったとき、それは嗜癖が終るときです。恐怖がもたらす精神的苦痛に消耗し、次には熱狂がもたらす興奮に翻弄され、次に訪れるのは抑うつ。
 恐怖の対象も熱狂の対象も消え去った後の静寂の中で、深い抑うつに囚われます。
 喪失はそれ自体、抑うつをもたらしますが、扁桃体中枢回路の異常は不安障害、恐怖障害の回路であるばかりでなく、うつ病の回路でもあります。不安障害も嗜癖も抑うつも、その時々の状況によって現れている状態の病名とも言えそうです。
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カテゴリ: 恋愛依存

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