Sponsored Link

妄想性パーソナリティからの回復

 疑い深く、キレやすく、他者に対しては冷淡で、共感や同情を示さない。妄想性パーソナリティ障害の数々の特徴は、点在する点ではなく、糸のように繋がっています。スムーズに人と関わることができず、傷ついて不信感を抱き、他者を脅迫者とみなしてしまっている状態といえます。
 他者と分かち合う喜びを知らず、身構えすぎてしまっている人たちの姿は、周囲の目には、陰湿で卑屈で、自己中心すぎる危険な存在と映り、共感や同情を得ることは難しいものです。
 強すぎる警戒心と依存心は、ワンセットです。周囲が信頼できないから、不安は強く、守ってくれる存在を欲しています。家族やパートナーが、理解者として選ばれますが、家族も充分には理解しえず、自分たちにも向けられる不信感と、過ぎたる依存心に疲弊してしまいがちです。そのために、パートナーを失うのではないか、他に誰か心を通わす人がいるのではないかといった疑念も生じてきます。 

Sponsored Link



 妄想性パーソナリティの人は、他者の感情に疎く、また、自らの感情を自然に表現したり、要望を提示することも不得手です。そのため、交渉事で不利益を被ることも少なくありません。対人関係の不器用さから、人への恐れや不信感が生じている一面もあることでしょう。他者の攻撃対象とならないように、卑屈にふるまうこともありがちですが、そうした態度は、内心に憤りを募らせる結果を招きます。
 この人の冷淡さは、サイコパスの冷酷とは対極にあります。サイコパスは捕食者であり、他者は獲物ですが、妄想性パーソナリティにとって他者は自らを迫害するものであり、憎悪に基づいた攻撃は、防衛から発していることが多いものです。恐れを知らぬものと、恐れすぎるものは、共に冷酷になれるものです。

 妄想性障害からの回復は、他者も同じ人間であり、決して怪物ではないと知ることでしょうか。恐れを抱くと、人は往々にして相手の力を過大評価するものです。家族は、事あるごとに、それほど状況は悪くないと伝える役目を負うことでしょう。
 このパーソナリティの人は、慎重で、面識の浅い人を過信して騙されたり、後先考えない軽率な行動で失敗することはありません。曲がったこと、いい加減なことは嫌いで、責任感も強いものです。自分自身がそうですから、無責任な人や、平気で暴言を吐く人が理解できず、それが自分に向けられたものなら許せません。相手が一時の感情で口にした言葉を、自分に向けられた永久的な構えと捉えるのです。それも、生真面目さの故と言えなくもありません。
 どのようなパーソナリティの人にも共通することですが、その人と上手く付き合っていくコツは、その人本来の気質を、修正の必要のある難点ととらえず、その人の良さとして尊重することでしょうか。
 また自分自身が、自らの傾向に気付いているときには、その背景にある感情や状況を考慮して、「無理もないことだね、あのような経過があったのだから。」と自分自身に寄り添い、まず自分自身を許していくことが大切かもしれません。
スポンサーサイト
テーマ: 人生を豊かに生きる | ジャンル: 心と身体
カテゴリ: 妄想性人格障害

コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する