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正しさの病理

 成長の過程で、自己肯定感をなくしてしまう人は少なくないことでしょう。周囲の大人から、常日頃、ありのままの個性を否定されると、自分の存在に対して自信を持てません。すると、受け入れられるためには、本来の自分ではない別の個性を演じる必要があるのだと考えるようになっていきます。自分で自分を受け入れられず、恥じるようになるのですから、自分いじめの極みです。
 親は、「あなたのためを思って!」と信じ込んでいる場合も少なくありません。実は自分のエゴで、子供から健全な自己肯定感と自立心を奪っているとは考えていません。
 そうした環境に育った人も、親からの自立によって、いかに自分がコントロールされてきたかに気付くことが多いでしょう。他人から中傷されることがあったとしても、親よりもひどいことを言われる場合は少ないかもしれません。それほどに、親は成長期の柔らかな心を侵食する力を持っているのですが、それに気付いていない場合も多いのです。

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 自己肯定感を高めるには、子供の頃に身近な大人から刷り込まれた価値観を点検し直し、不要なものは捨て去ることが一番でしょう。自分の考えや利益に反する、「常識」や「世間」といった超自我からの呪縛を解き放つのです。親や大人は、子供に「道」を教えようとするのですが、子供は親に別の道があることを教える使命を持って生まれてくるのかもしれません。
 「世間一般」や「常識」は、所詮、その時代、その国や地域の枠を超えるものではないことが多いものです。それに縛られると、自分を見失います。超自我は正しさを説きますから、それを真に受けると、正しさの病理に陥ることにもなりかねません。人それぞれの立場や心情を深く吟味することなく、正しいとされる基準で人を裁くのです。自分は間違っていない、なぜなら、決まり事だから、常識だから。というのが、彼の拠り所なのです。そこには自分で考え、判断し、間違うことへの恐れがあります。
 自己肯定感を取り戻すためには、自分で考え、判断し、時に間違っても、自分を許すことでしょうか。決して間違わないために超自我に依存するのは、自己肯定感の乏しさを物語る一つの指針ともなりえます。そうした人に限って、一見、自信満々で他人を支配しようとしたがるものですが。
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テーマ: 人生を豊かに生きる | ジャンル: 心と身体

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