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親の過干渉とセルフエスティーム

 「おまえはダメだ。×××だからダメなんだ。」こうしたダメ出しを、毎日毎日、長期間繰り返されると、本当に自分はダメなのだと思い込んでしまうことがあります。大人ならば、こうしたセリフを吐く相手の劣等感や、優位に立ちたい心理を見抜けるでしょう。また、大人ならば、転職や、関わりを避けることで、被害を最小限に食い止めることも可能です。
 ですが、まだ自我が未発達な成長期に、親から繰り返されるこうした心理的虐待を、子供は避けようがありません。三世代同居の場合には、親に意見する祖父母の存在がブレーキの役割を果たすこともありますが、核家族では庇ってくれる人もいません。そして、子供には苛立つ親のストレスやコンプレックスなど、理解しずらいものです。素直に、自分は親の言う通り、ダメなのだと受け取るようになっていきます。
 こうして低くなってしまった自己評価を書き替えるには、成長して親元を離れ、社会の中で通用するスキルを身に着けるまで待たねばなりません。この時、パワハラな上司でさえも、親のように人格否定まではしないものだと気付くことでしょう。落ち着きのなさも、引っ込み思案なところも、他者はそれなりに受け入れてくれるものだと知るのです。

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 親が我が子のありのままを受け入れられない理由は、パートナーや自分自身の受け入れがたい特徴を、我が子の中に見てしまうことでしょうか。夫婦関係が不調だと、我が子の中にある配偶者に似た特徴に、嫌悪感を覚えてしまうこともあるのでしょう。また、親の自尊心が低いと、年若い我が子よりも優れている自分に安堵感を覚えようとします。
 そうした傾向のある親も、我が子の幸せを願っていることでしょう。すると、今度は、子供の生来の気質にまでダメ出しを繰り返すことで、社会に受け入れられやすい別の性格に変えようとしたがります。当然のことながら、ADHD的傾向も自閉的傾向も、否定され矯正されたところで改まるものではありません。子供の自己評価が下がっていくばかりです。
 
 こうした環境で育つと、独立した後も、自己否定が心の根幹に居座っている場合があります。「わたしはダメだ。×××だからダメなんだ。」と、親の言葉が呪文のように残っているのです。
 加害者が親である場合、子供は親の過干渉から受けた被害を自覚するのが難しいのです。過干渉する親たちは、子供が、自分とも配偶者とも違う、一つの人格を持った人間である事を受け入れることができません。そのため、自らの価値観や思考を一方的に押し付けて、自分好みにコントロールしようとして失敗し、それを子供の不出来さとして嘆くのです。
 その一方で、我が子に過保護なまでの愛情も示します。ですから、子供は親の愛情を疑いません。そこに、愛情ではないものが紛れ込んでいたと知るのは、ずっと後になってからということも、珍しくないことでしょう。
 親の呪文によって低くなってしまった自己評価を引き上げるには、自分ひとりでは難しいといえます。ありのままの自分を好いてくれ、その良さを認めてくれる良い対人関係に恵まれることが大事です。
 子供のころ、養育者から非難されることに慣れ過ぎていると、職場やその他の集団でも、酷い人間関係から逃げ遅れることになりがちです。逃げてはいけない、逃げるのは負けることだと意地を張ることもあります。
 ですが、それが悪しき仲間なら無い方がましです。否定的な態度をとる人とは、接触を持たないのが最良なのです。
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テーマ: 癒し・ヒーリング | ジャンル: 心と身体

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