Sponsored Link

ジャイアン・パーソナリティ

 あなたをたいせつにしない人、周囲の人を見下したり、まるで他人は利用するために存在しているかのような態度を取る人、それでいて、嫉妬からくる悪意や享楽的なサディズムを感じさせない無邪気な人、その人は、もしかして、ジャイアン・パーソナリティかもしれません。
 ジャイアン・パーソナリティの身勝手な行動は、さながら、何でも意のままにできると思っている子供のようです。ドラえもんに登場する、いじめっ子ジャイアンは子供ですが、ジャイアン・パーソナリティは、ジャイアンのまま大人になってしまっています。

 ジャイアンはお山の大将でいるために、意のままになってくれる子分を必要としています。そして、従えるために、相手を見下します。そうすることで、自分を持ちあげ、命令して従わせて、自己有能感を感じます。相手が意のままに動かなければ、激怒して見せ、恐怖感や罪悪感を抱かせようとします。恐れすぎた相手が逃げ出そうとすれば、追いかけて謝罪しますが、元のさやに収まれば元の木阿弥です。
 お山の大将の地位にふさわしい自己でいるために、他者は貶め、攻撃して支配すべき対象でなくてはならないのです。正しいのはいつも自分で、従わない他者は、間違った、あるいは劣った存在に他なりません。

Sponsored Link

マンガの中のジャイアンは小学生です。これから、様々な経験を経て成長していくことでしょう。友人たちの上に暴君として君臨することの寂しさにも、気付くかもしれません。のび太をはじめとする友人たちの、自分には無い魅力に気付き、それを尊重できるようになるかもしれません。人それぞれの性質は、ある場面では大いに能力として輝き、別な場面では欠点のように見えることも解ってくることでしょう。そして、適材適所に補い合ったり、支え合ったりできる友好関係が築ける大人になれる日も、来ることでしょう。

 ジャイアン・パーソナリティは、こうした子供時代に学ぶ課題を、学び損ねてしまったかのようです。それなりに社会経験を積んできたはずのいい年の大人に、天真爛漫な子供の心が宿っているなどとは、誰も考えないことでしょう。勝手気まま、衝動の抑制がままならないこの人が、リーダー的立ち位置に立つと、周囲は翻弄されます。忍耐の限界に達して、感情を暴発させたり、それさえも抑え込んでうつ状態に陥る人もいることでしょう。

ジャイアン・パーソナリティは、人間関係が短命です。嬉々とした天真爛漫な明るさに、人は引き寄せられてきますが、お山の大将の子分にはなりきれず、離れていくのです。うっ憤を溜めこんで離れていく人も、少なくないことでしょう。もう親しくなったのだから大丈夫だろうと、ジャイアン・パーソナリティの人は勝手に決めつけて、都合よく利用したり、失礼なことを言って反感を買ってしまいます。親しさゆえの甘えは、際限なく通用するわけではありません。
 一見社交的なジャイアン・パーソナリティですが、その社交辞令はあまりにも表層的で、上っ面なお世辞は見え透いています。必要なソーシャルスキルトレーニングは、相手に関心を持つ、関心のない相手を利用しない、人は誰しも自分がたいせつなのだということを知ることでしょうか。
スポンサーサイト
テーマ: 人生を豊かに生きる | ジャンル: 心と身体

コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する