より好きな側は、相手に気に入られたくて、いつも従順です。相手の言動にも敏感になるし、愛情がほしいが故に、振り回されもします。不安や寂しさなどの感情に揺れながら、それでも相手のために尽くしたいと、情熱も抱いています。
一方、好かれている側は、余裕があります。相手ほどには相手を求めていないので、自分の逢いたいときにだけ逢ったり、相手からの差し入れにもありがたみはあまり湧きません。恋愛感情が乏しい分、退屈や空しさを感じやすいものです。
そうした関係性も、変化していきます。ある程度受け入れられると、依存側も多少安堵感を得て、自己主張し始めます。すると、いつも従順である状態が相手の性格だと考えていた自立型は、不満に感じます。思い通りにならないなら、一緒に居ても意味ないのでは?という考えも、脳裏をよぎるかもしれません。
受け入れられたい側もまた、自分の投資が報われるのかと、冷静になり始めます。いつまでたってもこのままなら、一緒に居ても意味ないのでは?と考えるかもしれません。
始めは、相手の愛を求めて、従順だったサイドが、徐々に自立していき、逆に、始めは冷めて「自立」していたサイドは、だんだん相手の存在に「依存」していく、ということも起こりえます。こうした揺らぎのあるところに、別れの危機が繰り返し訪れます。
それは疲れるので、早く安定した関係になりたいと願うかもしれません。ですが、それは、もはや伸びしろのない、諦めのような境地かもしれません。別れの危機、それは相互理解を深めるための、必然的な通過地点かもしれません。
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