Sponsored Link

メサイアコンプレックスと欺瞞

 メサイアコンプレックスの人は、他者の役に立ちたい、人の役に立たない人間はダメだという価値観を持っています。一見、よく気配りのできるいい人に見えますが、その行為は、相手への共感や同情や、慈愛に基づいていません。自分自身を役立つ存在に持ちあげようとする、自己中心性が根底にあります。
 人当たりが良く、自信のある人に見えることも多いですが、実は、自分で自分を認めることができないでいます。自分で自分を救えないにもかかわらず、他人の問題に口を出し、意見しようとする傾向が強いのです。
 助けようとする相手への愛情も乏しく、自分自身すら肯定することが難しい、そうしたメサイアコンプレックスな人に共通することは、その理想論が軽薄で現実離れしていることでしょうか。世のため人のためと大きなことを口にしながら、自分の友人など身近な人たちをないがしろにします。家族や友人をたいせつにして、自分の世界を充実させている人を見下して、もっと人の役に立てと意見することもあることでしょう。

Sponsored Link

メサイアコンプレックスの根底にあるものは、幸福感とは真逆の劣等感や自信のなさです。それを払拭するために、自ら先陣を切って立派な行為をなそうとし、さらに、そうしようとしない周囲を見下すことによって、自己有能感や優越感を獲得しようとします。
 本来、身近な人が困難や不幸が見舞われたとき、我が身に置き換えて、心が痛むものです。相手への親近感から、手を貸したいという思いも自然に湧いてきます。
 メサイアコンプレックスの人の場合は、そうするのが正しいことだとする自負心に基づいています。そこで、相手の事情に関心も持たず、手っ取り早く表面的な対応をして、自己満足に至ります。相手の事情も知ろうとせず、共感も同情も感じずに、そうすることが正しい、相手の役に立っているという思い込みのもとに施す行為は、余計なお世話となって、トラブルを生み出します。
 また、自分を救世主にするために、他者をダメな人間に位置づけようとする心理も持っています。これは、関わる人を深く傷つけます。相手を受け入れがたい劣った人とみなしていては、対等な関係性など、築けるはずもありません。
 メサイアコンプレックスを克服するためには、自分にとって、幸せとは何かを考えることが大切です。自らの心が満たされてはじめて、人は他者を気遣う余裕が生まれるのです。
スポンサーサイト

コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する