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現実検討識-そのミクロな狂い

 現実検討能力とは、『自らの外部にある事象』と『内面にある表象』を区別する能力です。
 「Aさんの浮かない顔を見て、昨日の事を気にしてるんだと直感したが、ほんとにそうなのかは、聞いてみなければ解らない」
 この区別が付かなくなり、主観のままに外界を意味づけることを妄想と呼びます。
 
 しかし、統合失調症や認知症等の、病理学的な次元のマクロな狂いは誰の目にも明らかですが、ミクロな狂いは、気付かれにくいものです。
 そもそも人間は、ありのままに外界を見ているわけではなく、自分という自我のフィルターを通して、見たいように見ているといえます。

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 「Aさんは昨日の事を怒っている」と直感したBさんは、その事実をCさんに伝えます。Aさんの真実とは違ったうわさが、Aさんの知らないところで流れていくことになります。
 憶測を事実と信じ込んでしまう、これがBさんのミクロな狂いです。
 Bさんはウワサ好きです。「Xさんはこう思ってるの、Yさんの立場としては...」まるで十年来の知り合いのように、その心中を代弁します。本当は、ほとんど面識のない人たちなのですが。
 現実検討識のミクロな狂いは、ある程度親しくならなければ発見できません。親しくしていても気付かず、Bさんの語る事実に巻き込まれてしまう人も少なくないでしょう。彼女の周辺で、密やかなトラブルが、今日もまた繰り広げられています。
 世話焼きで寂しがりや、依存的な人たちの中にある、こうした思い込みの激しさ。親身になって世話を焼き、そうすることで他者を把握したような気分を味わい、自他の融合、つながりを感じることに安堵感を見出したいパーソナリティのように思えます。
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テーマ: 不安定な心 | ジャンル: 心と身体
カテゴリ: 妄想性人格障害

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